カーボンニュートラルでよくある質問

Q.カーボンニュートラルとはどういう意味?

A.カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量のバランスを均衡させ差し引きゼロとすることだ。厳密には、排出量から吸収量と除去量を除いた数値から判断される。地球温暖化や異常気象の原因とされる温室効果ガスだが、これをまったく排出しないのは現実として不可能である。そのためこれ以上の増加を食い止めることを目指す。

全世界で150を超える国がカーボンニュートラルに参加するなか、日本では2050年までに温室効果ガスの排出ゼロに向けた取り組みを宣言している。

Q.カーボンニュートラルの仕組みは?

A.排出量を吸収・除去量で相殺することで全体としてゼロとするのがカーボンニュートラルの仕組みだ。日本語では「炭素中立」と訳される。まず可能な限りの技術を尽くし、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出量を抑制。さらに温室効果ガスの吸収を高める技術の開発を進めたり、植林や森林管理などによる自然の力をサポートしたりすることでプラスマイナスゼロに近づけていく。

Q.カーボンニュートラルではどのような取り組みがある?

A.日本では、第5次エネルギー基本計画において2050年カーボンニュートラルの実現を柱に据え、再生可能エネルギーの経済的自立化やグリーン成長戦略、地方におけるゼロカーボンシティ構想を打ち出している。国や企業間において温室効果ガスの削減効果をクレジットとして発行し取引が可能となる制度を設け、世界全体での温室効果ガス抑制を目指しているのが現状だ。

Q.カーボンニュートラルの具体例は?

A.例えば大企業においては、発電分野での排ガスからCO2を分離回収、CO2を排出しない火力発電の開発や風力、太陽光、水力、地熱といった再エネ推進。CO2回収技術、CO2の輸送や貯蔵、転換利用のシステム開発などがある。

中小企業では、照明のLED化や高効率のコンプレッサー導入、電力会社のプラン比較検討など、地道でありながら確かな効果が見られる手法を探っている。

Q.カーボンニュートラルはどうやって実現する?

A.カーボンニュートラルを実現するためには、温室効果ガス排出量の削減、再生可能エネルギーの導入、炭素吸収の促進、カーボンオフセットの活用などの施策が必要だ。省エネ設備や脱炭素エネルギーの利用拡大により排出量を抑制し、森林保全や適切な土地利用で炭素吸収を促進する。これらの取り組みを組み合わせて、排出量と吸収量のバランスをとることが、カーボンニュートラルの実現につながる。

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