この記事は2022年11月16日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Igor/stock.adobe.com)

2022年11月16日(水)の午前11時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週10日(木)の米CPIで予想を上回るインフレ鈍化が示され、先週末引けにかけておよそ8円の大暴落となるなどマーケットは新しいステージへ移行している。

また、昨日15日(火)に発表された米PPI(米生産者物価指数)でもインフレピークアウトを裏付ける内容が確認されており、今後もFRBが利上げペースを落としてくるとの思惑がマーケットを動かしそうだ。

ただ、CPIを材料に8円の下落はやや行き過ぎ感もあり、修正も入りやすく、上値も軽い。一旦壊れたマーケットなのでもう少し方向感が出るまで積極的に参加はしないというのも悪くはないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米CPIによる暴落で参加者の多くはドルロングを切らされたが、まだ積まれているポジションは多く、米ドル/円をもう一段下落させる燃料は十分ある。安値更新のチャンスがあれば積極的について行きたい。

一方で、今週はFRBボードメンバーの発言機会が多く、コンセンサスを探りたいところ。マーケットがインフレに対してあまりにも楽観的な見方に傾くようであれば、FRBメンバーから冷や水を指すというか、軌道修正を促すタカ派発言があるかもしれない。

十分なボラティリティがあるなか、米ドル/円は大きめのレンジ相場に入ってしまう可能性もある。オペレーションの難易度は高くなりそうだが、偏った相場観は持たないよう、上下についていけるよう対応したい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。