この記事は2022年11月15日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年11月15日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週のイメージは「ルビコン川を渡った」だ。150円が割れたことで、グイグイ上がるようなドル高トレンドは終了。今後は米利上げペースが緩やかになり、その状況下で米経済指標が悪ければ長期金利が下がり、ドルが売られる局面が来るだろう。

また130円や135円が割れて落ちるとしたら利下げ局面に入らないと厳しい。利上げのペースが緩やかになるくらいでは130円までは下がらなさそうだ。ロングの投げを伴い138円台まで下がり、その後2円強戻したが、ここからは大まかにいえば137~142円の5円レンジ幅のなかで、もみ合いつつ、落ち着きどころを探る展開になるのではないだろうか。

ここからはトレンドが大きくドル下落に傾いたり、逆に150円を狙いに行くような動きにはならないと思っている。介入もおそらくもうないだろう。

FRBのブレイナード副議長が、米利上げペース減速の可能性について発言をしたが、ここからハト派の女王が本領発揮といったところか。徐々に経済指標も含めて米国の景気が急落することはないだろうが、スローダウンが鮮明になっていくだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは137.55~142.00円。戦略としては、引き付けて売り場探しで考えてはいるのだが、下のオーダーもまだまだ結構あるので、ショートポジションはあまり長めに持たないほうがいいだろう。

米10年債利回りの4%付近が非常に重くなってきたものの、すぐに3.5%レベルまで下がるようなこともないと思うので、米国債の動きを見ながら、ショートは早めに確実に小まめに利食っていったほうがよさそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。