2015年にSDGs(持続可能な開発目標)が採択されて以来、世界各国はさまざまな問題に取り組んでいる。その中で、日本のSDGs達成度はどれくらいなのだろうか。本記事では日本のSDGs達成度や課題、ランキング上位国の事例などを紹介する。
目次
日本のSDGs達成度は?世界ランキングから見る現状
世界各国のSDGs達成度は、国連の研究組織である「SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)」が評価し、毎年ランキングを公開している。以下の表は、同機関が公開した2023年のランキングである(上位20ヵ国と日本)。
ランキングの上位は欧州が占めており、特に北欧はSDGsスコアが総じて高い傾向にある。日本もアジアの中では上位につけているものの、世界全体では21位のスコアとなった。
日本で大きな改善が見られたターゲットは、「1.貧困をなくそう」である。前年から評価が下がったターゲットはなかったが、「10.人や国の不平等をなくそう」については評価のための情報が取得できていない。
SDGsへの貢献度が高い国内企業のランキング
国内企業のSDGsランキングについては、民間調査会社の「ブランド総合研究所」が公表している。以下のデータは、同社が公表した「SDGsの取り組みの評価が高い企業ランキング」をまとめたものである(上位20社)。
2021年に引き続き、2022年のランキングでもトヨタ自動車がトップの評価を受けた。同社は「私たちは幸せを量産する」をコンセプトとして、CO2を出さない製品づくりや、従業員全員が活躍できる環境構築などを目指している。
また、2021年から大きく順位を上げたパナソニックは、100年先を見据えた「サスティナブル・スマートタウン」の実現に取り組んでいる。この施策は工場跡地に同社の技術を駆使して、住民ひとり一人が住み続けられる街づくりを目指したものだ。
ランキング全体としては、自動車業界や飲食業界、小売業界の評価が高い結果となった。いずれの企業も、公式サイトでSDGsの取り組みや実績を公開しているため、方向性で悩んでいる企業はぜひ参考にしたい。