この記事は2022年12月8日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2022年12月8日(木)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日7日(水)は米10年債利回りが約3カ月ぶりに3.40%付近まで低下。NY原油(WTI)は一時71ドル台に下落して年初来安値を更新した。市場は世界的な景気の悪化を懸念しているようだ。

こうした中で、米ドル/円は再び136円台に軟化している。とはいえ、50bpの利上げが確実視される来週のFOMCを前に、米長期金利が大幅に低下した動きは行き過ぎではないだろうか。

米長期金利の大幅低下については、カナダ中銀がタカ派スタンスを弱めたことも一因と見られるが、10年債はともかくとして、政策金利に敏感な2年債利回りが4.25%前後まで低下したのは、現時点では明らかに行き過ぎだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

来週のFOMCではFF金利が4.25~4.50%に引き上げられ、政策金利見通しではターミナルレート(利上げの最終到達点)は5.0%前後に上昇する公算が大きい。このため、米長期金利の低下余地は乏しいと見ており、本日8日(木)は持ち直しの動きが期待できそうだ。

米ドル/円も136円台では底堅く推移すると見られ、米長期金利の持ち直しが進めば137円台に強含む展開が見込まれる。ただ、137円台の上値の重さを踏まえると137円台半ばから後半にかけては戻り売りが出やすいだろう。

▽米ドル/円の60分足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。