この記事は2022年12月16日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年12月16日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日15日(木)の米国株は大幅続落。各国中銀が相次いで利上げを発表したことや、前日のFRBに加えてECBもこの日、追加利上げの可能性を警告したことが株の急落を誘引。ナスダックは一時3.8%も急落。
一方ユーロ/米ドルは乱高下。ECBは50bpの利上げを決定(SNBもBOEも50bpの利上げ)。過去2会合では75bpずつ引き上げた後、FRBと同様にペースを減速。
ラガルドECB総裁は記者会見で、今回の利上げ幅が前回より小幅だったことを「ECBの政策転換だと考えるのは誤りだ」とコメント。加えて次回も50bpの利上げの可能性を示唆したことから、ユーロ/米ドルが一時1.0735まで急騰。
ただ、その後米国株が下落したことから豪ドル/円を中心にクロス円が軟調に。豪ドル/円は93.00円から92円台前半に下落。1.0735ドルまで上昇していたユーロ/米ドルも1.0625ドルレベルに反落。
現在の為替相場の戦略やスタンス
西原氏の米国の友人のひとりは今回のFOMCを終えると、米国株の売りがでる可能性があると指摘していたが、今のところ彼が指摘するとおり米国株は続落。FOMC後は、いったん「株安、ドル高」の流れに。
ただ意識せざるを得ないのが、クリスマス休暇が近い事。米国のCPI、FOMCに続き、SNB、BOE、ECBと年内最後の重要なイベントが徐々に終了し、欧米勢にとってクリスマス休暇を意識する時期に入った。
そのためポジション調整が出やすく、相場も神経質になりがちなので、リスクコントロールは慎重に行いたい。
▽米ドル/円の日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。