本記事は、泉野晶代氏の著書『これで人づきあいは楽になる』(明日香出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

あなたの心を守る3つの方法

1. 苦手な人が大丈夫になる方法

感情
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・頭の中にあるイメージが自分をコントロールする

あなたは苦手な人には、どのように対応していますか?
なるべく接触しないようにしていますか?
誰かに間に入ってもらっていますか?
無視していますか?

好きな上司に「頑張れよ」と肩を叩かれたら嬉しいですが、嫌いな上司に「頑張れよ」と肩を叩かれたらセクハラになりかねないし、好きな先輩から「アドバイス」されたら嬉しいですが、嫌いな先輩から「アドバイス」されたら、パワハラと思うかもしれません。

同じく好きな同僚の励ましの「言葉」は嬉しいですが、嫌な同僚の励ましの「言葉」は、マウンティングされたと思うかもしれません。

同じ仕草でも相手によっては全く違う結果になります。

苦手な人のことで相談に来る人は、息も浅く、身体が委縮しています。こういう方は、常に自分のパーソナルフィールドに「怖い人」「嫌な人」を置いていることになります。

嫌な上司のことを考えているということは、あなたの心理的フィールドに招いていることになり、家にいてその人を思えば、傍にいることになり、寝ているベッドでその人を思えば、一緒に寝ていることと同じなのです。

苦手な人のことを考えている場合、緊張して十分なパフォーマンスが発揮できません。

広々とした空間にいたとしても、心で感じるフィールドで身近に感じ取っているので、嫌な人や怖い人が自分のパーソナルフィールドにいると錯覚しているのです。カウンセリングでは、相談者さんが無意識に取っている相手との距離を客観的に見ることができ、驚くことがありま

す。ご本人のイメージ力を使ってパーソナルフィールドの状態を整えていきます。

頭の中の映像や音を変えることができれば、自分の人生を意のままにコントロールすることができるのです。

コラム 脳のイメージの力を利用する

今、口の中に黄色のレモンを入れたとイメージして下さい。
そして、それを味わってみて下さい。今、あなたの口の中はどうなりましたか?
酸っぱいでしょう? 口に唾液があふれるでしょう?
そして、次に、さっきのレモンを今度は白黒にしてみて下さい。
どうでしょうか? 先ほどとは違った感覚になっているはずです。

人の脳は見たこと、聞いたこと、感じたこと、味わったこと、匂ったことなど、五感を通して過去の情報を記憶しています。そして五感から得た情報が感情へと結びついているのです。それらの感覚やイメージのことをサブモダリティと言います。

あなたの記憶から形、色、香り、温度などの情報を再度引き出し、これらのサブモダリティが起こす力を利用することで自己イメージや他人との関係を変化させていくことができます。

人が抱えるストレスの大半は人間関係に原因があるため非常に有効なのです。

人間は色覚があるために色に対する固定観念もあり、色によって好き嫌いがあります。そこで嫌いなものの色のイメージを変えることで印象も変わります。他人を変えることはできませんが、脳のイメージ力を使って自分を変えることができるのです。

・嫌なものを遠ざけ、精神的威圧感をなくすためのトレーニング

あなたにとって、嫌な人がいたらその人をイメージして下さい。気分が楽になります。

具体的な方法 その1 「相手を檻に入れるイメージをする」

たとえば、あなたの1メートル先にライオンがいるとします。

私なら、息も止まり、逃げるより、恐怖で固まってしまい動けなくなると思います。

でも、ライオンが動物園のように檻の中に入っているなら、あなたは安全です。

このように、嫌な人が近づいてきたら、相手を「檻」の中に入れるとイメージしましょう。

檻の中にいるので、相手がどんなに大声を出しても嫌味を言っても、あなたに害を与えることはありません。想像上でも十分に効果はあります。

具体的な方法 その2 「自分を守る防弾ガラスをイメージする」

「いやいや、嫌な人を檻に入れただけでは、安心できません」

そういう人は、イメージの中で、今度はあなたの周りに円を描き、その円を防弾ガラスにしてみましょう。その円は、あなたをしっかりと守ってくれます。円の上は、空いていますので、新鮮な空気は循環しています。あなたが動くとその円も動いてくれ、あなたを守ってくれると思って下さい。そう思うことでぐっと恐怖は解放されていきます。

具体的な方法 その3 「相手のイメージを変える」

(1)その嫌な人を、白黒写真のように白黒にします。
(2)次にその人を、米粒くらい小さくします。
(3)あまりにも小さくなったので、声は聞こえていないと思いますが、念のため、マンガのキャラクターの声、たとえばドラえもんやキューティーハニーなどにしてみて下さい。
(4)最後に自分のパーソナルフィールドから、遠ざけて下さい。

最初は慣れないかもしれませんが、繰り返しトレーニングすると威圧感は下がっていきます。

2. 「自分らしさ」を捨てて新しい自分に出会う

Myself,自分
(画像=78art/stock.adobe.com)

一旦、あなたの「いつもの選択」をやめてみるのです。

「自分のパーソナルフィールドに心地良い物を置きましょう」と伝えましたので少し矛盾を感じる人もいるかもしれません。

自分が嫌な物や不要になった物は躊躇なく捨てますが、好きな物や大切な物は当然ながら捨てることができません。まして「自分らしさ」と思っていることは大切にしているはずです。

言い換えれば、そのこだわりがあるから、あなたは変化できずに悩んでいるのです。

あなたの好きなものは、パーソナルフィールドの内側に存在しています。

人によっては、長く一緒にいるために、好きな物とあなたが一体化しているのでわからないかもしれません。「これがなければ自分ではない」というような物は、ありませんか?

たとえば、あなたに子供がいてゲームが好きだとしたら、目に見えない心理的なパーソナルフィールドの中に、ゲームがありますよね。

そしてクラスで一番ゲームがうまく、一度も負けたことがないとき、その子は自己紹介のときに必ずゲームの話をしたり、友達との話題は大抵ゲームのことだったりと、その子が自分を語る上でゲームは欠かすことのできないものになっているかもしれません。

一方、あなたがゲームに興味がないなら、ゲームはあなたのパーソナルフィールドの外側にあり、他人の領域になるものです。あなたからは遠いところにあるでしょう。

そしてその代わりに、あなたのパーソナルフィールドにはあなたの関心事がたくさんあることでしょう。

あなたがお金と時間とエネルギーを費やしているものは、あなたのパーソナルフィールドに多く強く存在しています。それが「あなた」のアイデンティティであり、他の人と自分とを差別化する個性です。

しかし意外かもしれませんが、時にこの「あなたらしさ」があなたのパーソナルフィールドを強く固定し、あなたが精神的に安定することや成長することを妨げていることがあります。

もし、あなたが自分を変化させたいと望んでいるならば、たとえば「お酒」で果たしていた「ストレス発散」という目的を「運動」で果たしてみたり、「好きな芸能人」を追いかけることで得ていた「ときめき」を「自分磨き」に替えてみましょう。

お金と時間とエネルギーを金額や期間を決めて別のものに費やしてみるのです。そうすることで「こんな自分もあるんだ」と変化を感じられ、「今のあなたらしさ」への執着を手放すことができるでしょう。

専門店の店員さんやあなたがお洒落だと思う友人の意見を参考にして、あまり着たことがないような洋服を着てみたり、髪型や髪の色を変えたりして、イメージチェンジしてみましょう。

そうすることであなたのパーソナルフィールドに置かれているものが変化し、新鮮さも感じ、新たな自分を楽しめ、周りの反応も変わるかもしれません。

3. プラスの面とマイナスの面の両方を見る

プラス,マイナス
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あなたは嫌なことからの立ち直りは、早いほうですか? 遅いほうですか?

起きてしまった嫌な出来事が、何日もあなたの頭から離れないなら、その出来事があなたのパーソナルフィールドに留まっていることになり、心身ともにダメージを与え続けていることになります。

早急にあなたの脳のイメージ、サブモダリティを変え、自分のフィールドへの影響を小さくする必要があります。そして、あなたに知ってもらいたいことは、物事のプラス面とマイナス面の両方を見るということです。

悲しいことに、人生ではショックの大きい出来事ほど忘れるのには時間がかかり、心に重くのしかかります。そしてそれは、これからのあなたの未来の思考や行動を縛り、精神的に追い込むことさえあります。それは避けたいことです。

起こった嫌な出来事の裏側には、同じ大きさのプラスの側面も生じていると考えられています。そこで、それらを意識化してみるのです。何にでも表と裏、光と闇があるように、悪い面だけに心を向けず、良い面も存在していることを確認し、心を向けていくのです。

次の例にならってあなたの出来事を当てはめてみて下さい。

(1)起きたら嫌なこと、不安なことを思い出します。

そして、最も起こったら怖いことを書きます。

例)発表して失敗し非難される(非難された)。

(2)その出来事が起こると得る(得た)可能性がある恩恵を10個書いて下さい。

恩恵とは、恵み、良かったこと、利益を表します。

例)改善点がわかった。
例)受け入れてくれる人もいた。

(3)(1)で書いたことが起こらなかったときに生じる困ったことを10個書いて下さい。

例)間違いに気づけない。
例)おごってしまう。

嫌なことはなくなってはいないかもしれませんが、心で受ける感覚は少し変わっているのではないでしょうか? あなたにダメージを与えていた出来事の別の側面が見えたことにより、一方的なダメージから解放されたのです。

嫌な出来事が起きたら、良い面、悪い面をノートに書き出しましょう。そうすることで、あなたに与えるダメージが少なくなり、立ち直りも早くなっていきます。

これで人づきあいは楽になる
泉野晶代
高知県生まれ。
オフィス イズ代表。
父亡き後、多額の借金を引き継ぐ。返済の最中に親子問題や人間関係などの悩みを抱えるが、そのときに出会った心理学により克服。この経験を活かし、2011年に「自然の中にある静かな場所で人の可能性を引き出す」を理念としたオフィス イズを高知県香南市に設立。
NLP心理学を中心にカウンセリング、コーチング、セミナー講師として活動中。
発達障がい、愛着障がい、離婚、引きこもりなど相談件数は1万件以上にのぼる。

NLP(TM)協会公認トレーナー
NLP(TM)協会認定コーチ
ソーシャルパノラマプラクティショナー
社団法人日本学習事業会認定メンタル心理士

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