この記事は2023年1月18日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


日銀
(画像=Kazu/stock.adobe.com)

2023年1月18日(水)の午前10時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

現在は、本日18日(水)正午頃に発表される日銀の金融政策次第のマーケット。米ドル/円の翌日物インプライドボラティリティ(IV)もリーマンショック以来の高水準を付けるなど緊張感が高まっている。

YCC(イールドカーブ・コントロール)バンド拡大、完全撤廃、マイナス金利撤廃、物価見通し引き上げなど様々な憶測が飛び交っているが、コンセンサスはとれていない。マーケットが疑心暗鬼になっているので大きく動くことは間違いなく、リスクポジションは縮小してボラティリティから身を守りたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

日銀が、政策変更なしであれば、前のめりに政策変更を織り込んでいるだけに130円台に戻りそうだ。可能性としては一番ありがちなシナリオだが、リスクが高い。

仮にYCC完全撤廃して、これからも引き締めていくとのメッセージがあれば、米ドル/円のロングは耐え切れず125円を割れてクラッシュし、そうなれば、瞬間120円も視野に入るだろう。複数のシナリオが考えられ、AIの売買スピードも速いので初動を狙うのは難しく、動いた後の勝負となる。

短期売買なら高ボラティリティで動いた方向にはそれなりの飛距離は出そうだ。スウィングは少し難しいが、政策変更なしでも、あしもとは催促相場になりがちなのでマーケットのバイアスはややダウンサイドにかかりやすいか。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。