地方企業が採用活動で具体的に取り組むこと7つ
採用活動を始める前に明確にしておくべきことが定まったら、採用活動に取り組むことになる。ここでは、地方企業が採用活動で取り組むべき具体的な方法を7つ紹介する。
(1)経営者自らが採用活動に関わる
大手企業や中堅企業でない限り、地方の中小企業経営者は自らが採用活動に関わることを忘れてはならない。
自社の経営目標を社員に共有した上で採用方針を周知しなければ、採用計画は立てられない。また、自社の魅力や経営方針を求職者に伝えるのに最も適しているのは経営者であり、最終面接にだけ参加しても必要な人材か見極めるのは難しいだろう。
経営者がいかに本気になって採用活動に取り組むかが、地方企業の採用活動の成否を左右すると言える。
(2)ハローワーク以外の求人サービスも利用する
地方企業の多くはハローワークで求人を募集するが、求人サイトの活用や就職・転職エージェントなどの求人サービスの利用も検討すべきだ。
求人サービスを利用すれば一定のコストがかかってしまうが、そもそも応募者がいなかったり、自社が必要とする人材を雇用できなかったりすれば本末転倒だ。
採用後の育成コストなど、トータルコストを考慮した上で、サービス登録者へのスカウトができるダイレクトリクルーティングサービスの活用など、自社の採用活動にマッチ度の高いサービスの利用も考慮してほしい。
(3)自社メディアで情報を発信する
自社のホームページやSNSなどで、経営者についての情報はもちろん、自社で働くメリット、社員が感じているやりがいなどの情報を発信することも大切だ。
求職者は会社について詳しい情報を得られないと、応募に踏み切ることができない。自社で働く社員のモデルケースや社内の雰囲気、独自の福利厚生など、自社で働くメリットや地方で働く不安を払拭できるような情報を掲載すると、興味を引くことができるだろう。
(4)採用活動に現場の社員も参加させる
自社に必要な社員を見極める際には、既存社員の見る目も欠かせない。そのため、採用活動のポイントとなる部分では現場の社員も参加させよう。
会社説明会などで自社の魅力の説明をする際には、経営側の目線だけでなく、社員側の目線も大切だ。また、現場について詳しい社員ならば、現場に馴染めそうな人材を見極める際の助けになるだろう。
(5)リファラル採用の活用
自社にマッチした人材を採用するためには、リファラル採用の活用も検討すべきだ。
地方企業では縁故採用が行われることも少なくないが、親類や親戚などの近しい関係者がほとんどで、自社にマッチする人材を採用できるとは限らない。
一方、リファラル採用は社員が推薦する人の中から、自社が求める人物像にマッチする人材にアプローチする採用手法で、人材を紹介してくれた社員には謝礼を支払うのが一般的だ。自社の採用方針を理解した社員が人材を探してくるという点で、縁故採用よりも自社に適した人財を採用しやすいだろう。
(6)就職フェアなどのイベントに積極的に参加する
就職フェアなどの各種イベントに参加するのも、会社の知名度を向上させ、学生や転職希望者をはじめとする求職者との接触の機会を増やすためには欠かせない。
(7)高校や大学への訪問活動やインターンシップの実施
新卒採用を行う際には、地元や周辺地域の大学や高校への訪問活動をしたり、インターンシップによって自社で就労体験をしてもらったりして興味を持ってもらうことも有効だ。
インターンシップはハードルが高いと思うかもしれないが、数日で終了する短期インターンシップなら比較的取り組みやすい。学生にとっては仕事や職場の雰囲気を理解するのに有効であり、会社側も自社にマッチしそうな人材を見極める良い機会となるだろう。