ウイスキー消費量世界一を誇るインドには、ウイスキー好きにおすすめの銘柄が多数存在します。
「アムルット」をはじめ、世界的評価の高いシングルモルトウイスキーを製造しているのも特徴です。

今回は、バーテンダーがおすすめする、インディアンウイスキーをご紹介します。
特徴や飲み方なども、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

いのかず
(画像=「whiskeen」より引用)

いのかず

バーテンダー歴6年。どこかのチーフバーテンダー。家でもお酒を楽しんでもらいたいという想いから、ウイスキーやカクテルに関するコンテンツをWebで発信。

インドはウイスキー消費量世界一の国

whiskeen
(画像=「whiskeen」より引用)

14億超の人口を抱えるインドは、ウイスキー消費量世界一の国です。
経済成長や人口増加に伴い、ウイスキー販売量は増加の一途をたどっています。

日経ビジネス電子版の記事によると、2021年のインド国内のウイスキー販売数量は2億1600万ケース(1ケース当たり9リットル換算)にものぼります。
全世界の40%を占め、第2位のアメリカの約3倍弱、日本の約10倍にあたる市場規模です。

さらに、世界のウイスキー売上ランキングでは、グローバルブランドの「ジョニーウォーカー」や「ジャック ダニエル」などを抑え、1位から4位にインドのウイスキーが並びます。
原料や製法は世界基準と異なるものの、実に高いシェアを誇るウイスキーといえるでしょう。

インド国内シェアの9割が「IMFL」

インドのウイスキー市場の9割を占めるのが、現地でブレンドおよび生産される「IMFL (Indian-made foreign liquor)」と呼ばれる種類のインド製ウイスキーです。
IMFLに対し、瓶ごと輸入される「BIO (Bottled in overseas)」や、現地で瓶詰される「BII (Bottled in India)」は、国内シェアがかなり低いウイスキーです。
理由は、輸入ウイスキーにかけられる高い関税。
インドでは、ボトル、原酒ともに輸入時に150%の関税がかけられるため、おのずと販売価格が高くなります。
そのため、国内の消費者には手に取りやすいIMFLが人気です。

インドに参入、サントリー「オークスミス」

高級ウイスキーを求める中間層が増えていることも、インドのウイスキー市場の大きな特徴です。
市場のニーズに伴い、世界有数のウイスキーを手がける大手企業は相次いでインドでのウイスキー生産に乗り出しています。

「山崎」や「響」を手がけるサントリーも、インド市場に参入した企業のひとつです。
2019年、サントリーホールディングス(HD)の子会社、米ビームサントリーは「OAKSMITH(オークスミス)」をリリース。
スコッチとバーボンの原酒をインドへ運び、中間層をターゲットとした商品を開発しました。

サントリー5代目チーフブレンダーの福與(ふくよ)伸二氏が重視したのは、インド消費者の味覚に沿った味わいです。
現地のウイスキーとの差別化のため、香料は不使用。
製造には各工場の近くで採取した水が用いられています。