この記事は2023年3月1日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2023年3月1日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
今年1月の米ドル/円は131.00円±3円程度の乱高下に終始し、方向感のない1月相場で2023年はスタートした。しかし2月に入るとモメンタムは一挙に変化。
まず、米ドル/円のドライバーである米2年債利回りが、昨年の高値を抜いて一時4.853%まで急進。これでFRBピボットが後退した。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円の上値を抑えていた日銀人事報道だが、日銀総裁候補の植田和男氏の衆議院で行われた所信聴取において、同氏の政策スタンスが日銀の現在と殆ど変わらないことが確認できたことから、日銀ピボットも後退。
米ドル/円の上値を抑えていた「FRBピボットと日銀ピボット」が大きく後退したことで、米ドル/円は一時137.00円レベルまで急騰している。節目である137.00円レベルを抜くのに一定の時間を要するのだろうが、米2年債利回りが5.00%に向けて底堅く推移している間は、米ドル/円も押し目買い継続で臨みたい。
▽米ドル/円 の日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。