本記事は、桐生稔氏の著書『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
体系的にまとめる
三流は、話がバラバラになり、二流は、なんとなくまとめようとし、一流は、どうやってまとめる?
突然ですが、2020年の流行語大賞と言えば何でしょう?
答えは「3密」です。換気が悪いところは避けましょう。人がたくさん集まるところは避けましょう。互いが手の届く距離にいることは避けましょう。これを、密閉、密集、密接と言い、「3密」というフレーズが全国に広まりました。
整理すると、こんな感じになります。
ひと言で伝わる言葉は、その言葉が素晴らしいこともさることながら、その考えがビックリするくらい体系的に整理されているのです。
これは、流行語に限った話ではありません。メンタリストDaiGoさんが作られた動画配信サービス『Dラボ』もそうです。
非常に体系的に整理されており、爆発的な人気を誇っています。体系的に整理されているからこそ、説明が相手に伝わるのです。
「体系的に整理するのは苦手……」、そう思われる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。整理する型を教えます。それが「総論→各論→具体論」の型。
例えば、提案内容を整理するときは、『総論=商品名』『各論=予算、納期、品質』『具体論=予算は〇〇円、納期は〇〇まで、品質は〇〇レベル』のような感じで埋めていきます。
これだけです。毎回整理するのではなく、整理する型を覚えるのです。
お弁当箱に仕切りを作って、おかずを詰めていく、そんなイメージです。仕切りがないと、ごはんとおかずがグチャグチャになって大変ですが、それは説明も一緒です。ちゃんと分かれていないと話がバラバラになります。
一流は、一瞬で話を整理します。それは整理する型を持っているからです。
Road to Executive
一流は、「総論→各論→具体論」の型でまとめる
- 枠組みを書くことからはじめる
桐生稔
株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役・メンタル心理カウンセラー 人材派遣会社の営業をボイストレーニングスクールの職員を経験後、コミュニケーションスクールを立ち上げる。 現在は全国20ヶ所で、伝わる話し方、好かれる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチトレーニングなどを実施。年間1,500回のセミナーを開催し、受講者数は20,000人を越える。※画像をクリックするとAmazonに飛びます
『説明の一流、二流、三流』
- 三流は、あいまいに説明し、二流は、詳しく長く説明し、一流は、どうする?
- 三流は、口頭で説明し、二流は、分厚い資料で説明し、一流は、 どうする?
- 三流は、何の根拠もなく語り、二流は、事実を並べて語り、一流は、どう語る?
- 三流は、話がバラバラになり、二流は、なんとなくまとめようとし、一流は、どうまとめる?
- 三流は、黙ってしまい、二流は、相手に合わせて妥協し、一流は、どうする?
- 三流は、いきなり頭が真っ白になり、二流は、いきなり説明しはじめ、一流は、いきなり何をする?
- 三流は、説明することで精一杯で、二流は、聞き手の耳に届け、一流は、聞き手のどこに届ける?
- 三流は、口頭だけで説明し、二流は、資料だけで説明し、一流は、どうする?
- 三流は、長いメールを送り、二流は、短くまとめたメールを送り、一流は、どんなメールを送る?