本記事は、末岡由紀氏の著書『お金の引力』(サンマーク出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

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預金残高391円だった僕はこうしてミリオネアになった

お金が増えるリアルな仕組み

ひょっとすると、君の預金通帳には100万円もないかもしれない。

いや、10万円もないかもしれないね。

そんな君に、お金持ちになる方法を伝えよう。

お金持ちになる方法はいくつもある。これから伝える方法は、そのいくつもある方法のうちのひとつ。かつ、僕がこれまでやってきたやり方だ。

僕も以前は、預金残高391円だったこともあった。でも、変われたんだ。

その方法を僕は、「お金の引力」を高める方法と呼んでいる。

最初に言っておくけれど、僕が実践してきたこの「お金の引力」を高める方法は、短期間であっという間にお金が増えたり、楽して稼げるようになったりする魔法のような方法ではないよ。むしろ拍子抜けするくらい地味なやり方かもしれない。

お金の引力を高めるには、必ず〝段階〞がある。

昔話やおとぎ話のように、ある日突然億万長者になれる人はほぼいない。

僕の年収が「200万円→700万円→1,800万円→1億円超」と、だんだん増えていったように、たいていの人はある程度の年月を経てお金持ちになっていく。その階段を順調に上っていくには、段階ごとに「お金を増やす方法」を変えていかなくてはならない。

年収200万円以下の人が、年収450万円をめざすのと、
年収2,000万円の人が、年収1億円超をめざすのとでは、
そのやり方は違うんだ。

僕はこのすべての段階を踏んできた。各段階でやり方を変え、お金の引力を高めてきた。その各段階のやり方をこれから君に教えるつもりだ。

それは成功者の行動を忠実にすること。
結果が出るまで真似をし続けること。

たとえば年収200万円代のときには、身近にいる人のなかで1番年収の高い人の行動をつぶさに観察して徹底して真似をした。

そしてその人の年収を超えたら、次にめざすべき人を見つけてその人の行動を徹底して真似た。

身近にめざすべき人がいなくなったら、本を読みまくって見知らぬその人のやり方を実践した。講演会など著者に会える機会があれば、東京でも九州でも飛んでいった。

僕がこれまでやってきたことというのは、究極にはそれだけ。

目標とする人を見つけて、その人の行動を徹底的に真似る。即行動する。そして結果が出るまで、真似をやり抜く。

これができれば誰にだってお金持ちへの扉は開かれる。

お金を巡るさまざまなチャンスを引き寄せる力になる。

年齢が若すぎるとか、歳を取りすぎているとか、家庭環境に恵まれなかったとか、学歴がないとか、そんなことは関係ない。

自分の力でその扉をこじ開けることができるんだ。

貧乏から年収1億円!どんな境遇でも何歳でも変われる

僕は現在年収1億円を超える。資産は、家族名義の不動産を含めると10億円超になる。この資産額は、日本人のなかでも上位の1%にも満たないという。

だけど、裕福な家庭に生まれ育ったわけではない。

北海道のとせ市というところで生まれ、2歳のときに両親が離婚して母子家庭となり、母と弟との3人で市営団地に暮らした。後に母親が再婚し新しい父親ができたが、それで家庭の経済状況が一気に良くなったという実感は僕にはなかった。

優秀校とはいえない札幌の大学に入り、1人暮らしを始めると、お金がなくて部屋の電気が止まった。真面目まじめに勉学に励んでいたなら「苦学生」という言い訳も立っただろう。

でも当時の僕が貧乏だったのはパチスロにはまっていたせい。最悪だよな。

そのときの預金残高391円。1,000円単位でしか下ろせないから、出金ができなかった記憶がある。

不動産会社に入社し、社会人になってからも生活はあまり変わらなかった。

ある晩、仲間と深夜まで飲み歩き、自分のアパートの部屋に帰ったら、(後に僕の妻となる、当時付き合っていた)彼女が1人でシクシク泣いていた。

理由を聞いても何も言わない。彼女は黙ってただ泣くだけだったけれど、僕には彼女のが見えた。たぶん、当時の僕の状態が情けなさすぎたのだろう。

仕事も適当で、終業後は夜な夜な繁華街に繰り出して遊んでいた。

何もかもが中途半端だった。そんな僕を責めたり、説教したりするわけでもなく、ただ泣く彼女を見て「このままではダメだ」と本気で思った。

僕の人生が動き出したのはそれからだ。

気持ちを180度切り替え、仕事に燃えた。

1年後にはトップセールスとなり年収は一気に700万円になった。

その後幾度かの転職を経て、32歳のときにまたトップセールスとなり、年収は1,800万円となった。32歳で起業し、35歳から現在の40代半ばまで年収は1億円を超えている。

もちろん、人のしあわせはお金の量で決まるわけじゃないし、お金が増えたことを自慢したいわけでもない。ここではわかりやすく、具体的に僕のお金がどう増えていったかを知ってもらおうと思っただけだ。

しかもここまで順風満帆にきたわけではなく、迷ったり失敗したりしながらやってきた。

でも確かに言えるのは、「お金を増やす方法はある」ということ。

宝くじで1等当選を期待するとか、ギャンブルで一発逆転を狙うとか、てっとり早く稼げそうな職業につくといった方法ではない、誰もができる堅実な方法があるということ。もちろんそれは、いわゆる一流校に進学して一流企業に就職するといった時代遅れの方法でもない。その「堅実な方法」を実践してきたから、僕のお金は増えたのだ。

この方法を60代のある女性に教えたら、70代の現在、預貯金残高7,000万円だ。60代のときは、時給800円程度で洋裁のパートをしていた。通帳の預金残高はせいぜい200万〜300万円。

でも「お金を増やす方法」を手取り足取り教えて、実践したら資産は順調に増えていった。じつはこの女性とは、僕の母親だ。

1つひとつ手順を踏めば誰にでもできるやり方で、何も特別な方法じゃない。

お金を増やそうと本気で思えば、いくつになったってそれは可能なんだ。

「マインド」を変え、「仕事」を見直し、「お金の知識」を身につける

ではお金の引力を高める各段階で、何をやるべきなのか。

くわしくは後で説明するけれど、どの段階でもそれは「マインド」「仕事」「お金の知識」の3つに分類できる

まずはマインド。

十分なお金を持っていない君が「お金持ちになりたい」と願うなら、1番に手をつけるべきなのが自分のマインドだ。

これまで僕は「今よりお金持ちになりたい」という人に多く会ってきたけれど、それを実現できない人のほとんどが、最初から心のどこかであきらめているんだ。

「どうせ自分はこの程度だ」「まあ、せいぜいこんなものだろう」などと現状に慣れてしまっている。あるいは思い通りにならない現状を、「親も貧乏だし」「学歴がないし」などと環境や過去のせいにしてしまっている。

自分の価値を自分で下げてはいけない。自分の価値は自分で決めると、強く思うんだ。

本気でお金持ちになりたいならまずはマインドを変えないといけない。

次に、仕事。

君の預金がもし10万円以下だったら、まずはしっかり目の前の仕事をやらないといけない、ということはわかるよね?

お金を得るには仕事は欠かせない。

そしてお金を増やすには、仕事とどう関わっていくかもとても大事。

最後にお金の知識。

たとえば学校の先生になろうと思ったら、勉強して教員免許を取らないといけないよね? 料理人になりたかったら、学校に行ったり弟子入りしたりするなどして料理の基礎を一から学ぶ必要がある。

同じように、お金持ちになろうと思ったらそのための知識を学ぶ必要があるんだ。

ひょっとしたら君は、たくさん働けばお金がたくさんもらえる、有名な企業に就職すればたくさんお金がもらえると思っているかもしれない。給料が安い会社にしか入れなかったら副業をすればいい、とも思っているかもしれないね。

まあ確かにそれも間違いではないけれど、その考えだけでお金持ちになってしあわせに暮らしている人を僕は知らない。労働だけでお金を増やすのは限界がある。しかもその限界は意外と早くやってくる。

これも含めて、お金持ちになるためには知っておかないといけない知識がたくさんあるんだ。

3つの更新をうまくできた人だけがお金持ちになれる

お金持ちになるには、常にこの3つの要素をおさえることが大事なんだ。

そしてこの3つの内容は、お金が増えるにしたがって変わっていく。

たとえば年収が450万円の人と年収が1億円の人とでは、持つべきマインドは違ってくる。

最初はとにかくお金に気持ちをフォーカスすることが大事だけれど、いつまでもお金のことしか考えられないようではしあわせな人生は送れない。

年収450万円以下の人がどこかの会社で一生懸命働くのは大事。

でも働き続ければお金も増え続ける、というわけじゃない。限界が見えたら仕事への姿勢をシフトチェンジしない限り、お金は増えていかない。

お金との付き合い方もそうで、たとえば年収が450万円以下の人はむやみに借金するべきではないけれど、年収2,000万円の人ならたとえ手元に十分な現金があったとしても借金をした方がいい場合もある

このようにマインド、仕事、お金の知識の3つは段階に応じてその内容を更新していかなくてはならないんだ。

この更新をうまくできた人がお金持ちになれるんだよ。

僕もその階段を1つひとつ上ってきたわけだけれど、さっきも言ったように順調にここまできたわけじゃない。

お金は増えたけれど家族を置き去りにしてしまっていると気づいたり、お金の使い方を間違えて何千万円という損をしたりしたこともある。

たくさんの失敗をしてきた。その失敗を含めて君には全部を話そうと思う。

お金の使い道に「夢」があると、お金は増えやすくなる!

ところで君はお金持ちになったら、そのお金を何に使おうと思っているだろうか。

とにかく生活費が必要だ、と思っているかもしれない。

それは確かにその通り。まずは衣食住にかかる費用をきちんと稼ぐべきだよな。

では最低限の生活費を稼ぐことができたら、次はなんのためにお金を増やそうとするだろうか。お金を増やすには、まずはこの部分をきちんと考える必要があるんだ。

これをやるためにお金が必要、こうしたいから自分はお金を増やすんだ、という強い動機がないとお金は増えていかない。お金の引力も働かない。

さらに、たとえお金が増えたとしても、その使い道に夢がないとしあわせな人生は送れない

お金には特別なエネルギーがあるから、人はお金にきつけられる。お金さえあればしあわせになれるはず、という錯覚も起こす。

でも実際はお金があるだけでは人はしあわせにはなれない。お金はどう使うか、がとても大事なんだ。

僕は今、自分が自由になるお金の大半を自分の夢の実現のために注ぎ込んでいる。

夢はいくつかあるけれど、そのひとつはプロの歌手になり、ドームでライブをすること。これは本気の夢なんだ。

「俺は将来プロのミュージシャンになる」というのは、多くの若者が吐くセリフだ。そんな言葉に多くの大人は眉間にシワを寄せる。続けて、「食べていけるわけがない」「路頭に迷うに違いない」などと言うだろう。

今の僕はそんな言葉をはねけられる。

自分も家族も生きていくためのお金は、もう十分に持っているから。たとえ僕がこの世からいなくなったとしても、家族は生活について何ひとつ心配がいらない程のお金を得たから。

ちなみに僕の家族は、今、妻と6人の子どもたちがいる。

つまり今の僕は、堂々と自分の夢を追いかけられるんだ。

夢を追いかける人生は楽しい。そして夢があると、お金は増えやすくなる。夢に予算をつける」と僕は言っている。

かつてはパチスロに明け暮れて電気代も払えなかった僕が、今はいわゆるミリオアとなって、夢を追って生きている。君にもぜひ、そんな生き方をしてほしい。

常に生活を心配する生き方ではなく、常に夢を追って楽しい人生を生きてほしい。

これから教えるお金の引力を高め、「お金を増やす方法」は、そのための方法でもあるんだ。

どうか君がしあわせでありますように!

お金の引力
末岡由紀(すえおか・よしのり)
投資家。日本人トップ1%以内に入る資産家。 1976年、北海道生まれ。風呂なし市営住宅に母子家庭で育つ。中学卒業後、陸上自衛隊少年工科学校に入学するも、厳しい訓練の日々の中で人生の方向性を見失って2年で中退。札幌の通信制高校に転校し、1年浪人後に札幌大学入学。大学卒業後、パチンコ店を経て不動産賃貸仲介会社に転職。預貯金391円だったが、「お金持ちになる」と決意。1年後に全店約300人の営業職のなかで年間トップセールスとなる。 32歳で不動産会社、パーフェクトパートナー株式会社を起業。一族で1,000室以上の賃貸マンションを運営し、12ヘクタールの食用とワイン用のぶどう、栗、いちごを栽培する農地も保有。資産は10億円を超える。また、スタートアップ22社の株主となり、エンジェル投資家としても活躍。 現在、子供6人の8人家族で仲良く暮らしながら、多くの人に成功哲学や、夢のかなえ方を伝えるために、出版、講演、楽曲・映画製作などの活動に取り組んでいる。2024年、札幌で国際映画祭を開催する発起人としても、活動中。 著書に5万部のベストセラーとなった『金持ち列車、貧乏列車 成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』(幻冬舎)がある。

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