本記事は、末岡由紀氏の著書『お金の引力』(サンマーク出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

大きなオフィスの窓の近くに立つ男性
BullRun / stock.adobe.com

年収1億円になるためのマインドセット

富裕層であり続けるための「人生の波」対応術

ここまで、年収450万円をめざす段階、年収2,000万円をめざす段階それぞれで、持つべきマインド、仕事との向き合い方、知っておくべきお金の知識について語ってきた。

ここからは、年収2,000万円を達成しさらに上をめざす段階の話をしよう。

僕は現在、年商約3億円の会社を経営し、他に多数の不動産を所有している。ちなみに妻や妻名義の法人も多数の不動産を所有し、家賃収入を得ているから、家族単位で考えると年収は億を超える。妻とあわせて年収1億円以上を10年以上維持している。

僕が初めて不動産を取得したのは30歳のとき、会社を設立したのは32歳のとき。不動産の所有はたった1棟のアパートを手に入れるところから始まり、会社の年商も設立当初は約4,000万円程。その後、不動産の所有数も会社の年商も増えていった。

といっても、ここまで順風満帆にきたわけではない。

会社は設立10年で年商35.6億円に達した。当時は「株式上場をめざす!」「1兆円企業をめざす!」と言って張り切っていたんだ。

しかし半年後、社内でコンプライアンス問題が発覚、また、いわゆるスルガショックが起きたのも同じ年で、融資が思うように受けられなくなってしまった。

115名いた社員は事業売却やホテル閉鎖のため、8名になった。

所有していたホテルをひとつ売却し、資産も少し減った。

そこへさらに新型コロナウイルスが世界を襲った。

これは僕だけに限ったことではないだろう。

誰の人生にも、その大小の差こそあれ必ず波がある。

順調なときとそうでないとき。「陽」の時期と「陰」の時期だ。

新型コロナウイルスがわかりやすい例だが、順調でないとき、陰の時期というのは自分ではあらがいようのない場合もある。自分の力だけではどうにも避けられないのだ。

そこで大事になってくるのが、陰の時期、陽の時期をそれぞれどう過ごすかだ。

それによって、たとえ陰の時期に入っても、それをうまく乗り越えることができる。あるいは陰の時期の到来をできるだけ遅くすることができる場合もあるだろう。

逆に、自分の振る舞いによって陰の時期の到来が早まることだってある。

年収450万円、年収2,000万円をめざす段階では、比較的直近のこと、または目の前のことに集中していればよかった。

しかしそれ以上をめざす段階では、もう少し長いスパンで物事を見るべきだろう。

会社を経営している場合なら、売り上げがどんどん伸びている「上り調子」のとき(陽の時期)でも、その状況に浮かれてしまわないこと。同じ状況がずっとは続かないと冷静になり、振る舞いを考えるのだ。

またトラブルの発生や、売り上げがうまく伸びない(または下降している)など陰の時期の場合には、その状況に溺れてしまわずに次の策を考える。

陰と陽、どちらにしても少し先を見据えて行動するのだ。

年収1億円になるためのマインドセット
  • 人生には「陰」と「陽」があり、それぞれ少し先を見据えて行動する
お金の引力
末岡由紀(すえおか・よしのり)
投資家。日本人トップ1%以内に入る資産家。 1976年、北海道生まれ。風呂なし市営住宅に母子家庭で育つ。中学卒業後、陸上自衛隊少年工科学校に入学するも、厳しい訓練の日々の中で人生の方向性を見失って2年で中退。札幌の通信制高校に転校し、1年浪人後に札幌大学入学。大学卒業後、パチンコ店を経て不動産賃貸仲介会社に転職。預貯金391円だったが、「お金持ちになる」と決意。1年後に全店約300人の営業職のなかで年間トップセールスとなる。 32歳で不動産会社、パーフェクトパートナー株式会社を起業。一族で1,000室以上の賃貸マンションを運営し、12ヘクタールの食用とワイン用のぶどう、栗、いちごを栽培する農地も保有。資産は10億円を超える。また、スタートアップ22社の株主となり、エンジェル投資家としても活躍。 現在、子供6人の8人家族で仲良く暮らしながら、多くの人に成功哲学や、夢のかなえ方を伝えるために、出版、講演、楽曲・映画製作などの活動に取り組んでいる。2024年、札幌で国際映画祭を開催する発起人としても、活動中。 著書に5万部のベストセラーとなった『金持ち列車、貧乏列車 成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』(幻冬舎)がある。

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