会社を経営していると社長が会社にお金を出す(出資する)ことがある。特に中小企業の場合は、頻繁に出資するケースも多い。しかし、ひとことで出資といっても本当の意味での出資もあれば、会社への貸付もある。そこで本稿では、出資と貸付(役員借入金)との違いや、会社に与える影響について解説していく。

目次

  1. 出資金(資本金)と役員借入金の違い?
    1. 出資金(資本金)とは
    2. 役員借入金とは
  2. こんなときはどちらになる?パターン別、出資金(資本金)と役員借入金の仕訳
    1. 銀行や取引先など第三者からの信用を考え、社長から出資を受けた
    2. 事業資金が足りないので、社長から出資を受けた
  3. 出資金(資本金)と役員借入金が与える影響とは
    1. 出資金(資本金)が増えると、税金が高くなることも
    2. 役員借入金は相続財産になる
  4. 社長からの出資金の取り扱いを見極める
簡単ステップで理解する! 出資金と役員借入金の違い
(画像=mayucolor/stock.adobe.com)

出資金(資本金)と役員借入金の違い?

まずは、出資金(資本金)と役員借入金のそれぞれの内容について見ていこう。

出資金(資本金)とは

出資金とは、会社が事業などを行ううえで必要な資金を獲得するための方法。会社の事業の内容や考え方などに賛同する人(投資家など)が、会社にお金を提供する。一般的に提供されたお金のことを出資金、お金を提供した人のことを出資者と呼ぶ。株式会社では、出資者のことは株主という。

つまり本来は、取締役と株主は違うものであるが、中小企業の場合は「取締役(社長)=株主」になっていることが多い。出資金(株式会社などでは資本金と呼ぶ)は、会社にとって返済の必要のないお金である。出資者は、出資した会社に利益が出たら出資金の割合に応じて一定の配当金を得ることが可能だ。

社長の出資が資本金に当たる場合は、法務局への登記や税務署への届け出などの手続きが必要になる。

役員借入金とは

役員借入金とは、会社が社長などの役員から借り入れをしたお金である。役員借入金は、出資金と異なり返済が必要になるため、利息や返済についての資金繰りを考えておくことが大切だ。ただし社長からの借入金の場合、返済が遅くなる(しない)ことも多い。

出資金(資本金)が多くなると、金融機関など第三者からの信頼が高くなるうえ、出資者に出資金を返済する必要がない。ただ資本金が多くなりすぎると、納める税金が高くなるなどのデメリットもある。社長から出資を受けた場合は、事前に出資金にするか、役員借入金にするかを決めておかなければいけないため、十分に注意したい。