「資産運用をしたいけれど、何から始めればいいかわからない」という人に向けて、初心者におすすめの5つの商品と2つの制度を紹介します。本記事を読むことで、どういう商品を選べばよいのかが理解でき、実際に資産運用を始める際の手順や活用すべき制度がわかります。
目次
資産運用の初心者におすすめの5つの商品
資産運用の初心者におすすめなのは、少額で始めることができ、なおかつリスクが比較的低い商品です。これらの条件を満たすものとして、次の5つが挙げられます。
・投資信託(インデックスファンド)
・投信積立
・単元未満株(ミニ株)
・ロボアドバイザー
・不動産クラウドファンディング
次項より、それぞれの商品が初心者におすすめの理由や、押さえておきたい特徴やポイント、始め方、注意点などについて確認していきましょう。
1. 投資信託(インデックスファンド)
【初心者におすすめの理由】
・1銘柄を買うだけで分散投資ができる
・運用コストが安い
・値動きの仕組みがわかりやすい
投資信託(インデックスファンド)のポイント
投資信託は、大勢の投資家から集めた資金をひとまとめにして、専門家が金融商品で運用する仕組みです。投資信託には大きく、下記の2種類があります。資産運用の知識や経験がないけれど「安全に運用したい」という初心者におすすめなのがインデックスファンドです。
インデックスファンド (初心者の資産運用におすすめ) | 市場全体の上下動を表す指数と同じ値動きを目指す (指数の例:日経平均、S&P500など) |
---|---|
アクティブファンド | インデックスファンドを上回る成果を目指して金融の専門家が運用 |
インデックスファンドは、運用コスト(手数料や報酬)が安く、 中・長期投資に向いていることも、
初心者におすすめの理由です。
投資信託(インデックスファンド)の始め方
- 証券総合口座を開設する
- 必要な金額を入金する
- 銘柄を選ぶ
※証券口座は証券各社の公式サイト経由で開設できます。
投資信託(インデックスファンド)の注意点
インデックスファンドのすべてが安定的な資産運用をしているわけではありません。初心者には、比較的ローリスクな先進国の指数(日経225やS&P500など)をテーマにした銘柄がおすすめです。
2. 投信積立
【初心者におすすめの理由】
・投資信託が毎月積み立てられる
・いったん設定すれば自動積立できるので楽
・値動きが上下している局面でも購入価格を平均化できる(=高値づかみをしにくい)
投信積立のポイント
「資産運用をする時間的な余裕がない」という初心者におすすめなのが投信積立です。前出の投資信託(インデックスファンド)をより安定的に運用したい場合にもおすすめです。
投信積立は、毎月決まった金額の投資信託を自動的に買い付ける仕組みです。積立指定日と金額、銘柄を設定すれば、後は証券会社のシステムが投資信託を買い付けてくれます(内容は後から変更可能です)。
投信積立の始め方
- 証券総合口座を開設する
- 必要額を入金して、商品(銘柄)を選ぶ
- 積立指定日、金額、銘柄などを設定する
投信積立の注意点
毎月一定額を積み立てる投資方法を「ドルコスト平均法」といいますが、長期的に値上がりが続いている局面では不利になるケースもあります。
3. 単元未満株(ミニ株)
【初心者におすすめの理由】
・1株から上場株式を購入できる
・配当金も受け取れる
・100円単位、千円単位から投資ができる
単元未満株(ミニ株)のポイント
「株式投資を始めたいけれど元手があまりない」という初心者におすすめの資産運用が単元未満株(ミニ株)です。
通常の株式取引は100株単位の売買になるので、まとまった元手がないとできません。例えば1株2,000円の株であれば「20万円(2,000円×100株)+手数料」が必要です。これに対して単元未満株(ミニ株)は、1株から売買できます。つまり、1株2,000円であれば「2,000円+手数料」があれば始められるということです。
単元未満株(ミニ株)のメリットには、「株数に応じた配当金を受け取れる」「NISAを利用できる」などがあります。
単元未満株(ミニ株)の始め方
- 単元未満株(ミニ株)を扱っている証券会社で証券総合口座を開設する
- 必要額を入金して、銘柄を選ぶ
主要ネット証券各社で単元未満株を扱っていますが、それぞれ名称は異なります。
証券会社 | 名称 |
---|---|
SBI証券 | S株 |
楽天証券 | かぶミニ™ |
マネックス証券 | ワン株 |
auカブコム証券 | プチ株® |
単元未満株(ミニ株)の注意点
証券会社によって手数料や条件が異なる点に注意が必要です。まずは、各社の手数料や条件を比較するところから始めましょう。
4. ロボアドバイザー
【初心者におすすめの理由】
・資産運用の手間と時間がかからない
・手数料が割安なサービスが多い
・100円からなどの少額で資産運用ができる
ロボアドバイザーのポイント
「資産運用に取り組める時間がない」という初心者におすすめなのがロボアドバイザーです。ロボアドバイザーは投資家に代わって最適なポートフォリオ(資産配分)をシステムAIが考えてくれる資産運用サービスです。
ロボアドバイザーには次の2種類がありますが、初心者におすすめなのは、より手間のかからない「投資一任型」です。
アドバイス型 | それぞれの投資家に最適と考えられるポートフォリオ(資産配分)を提案してくれる |
---|---|
投資一任型 (初心者の資産運用におすすめ) | ポートフォリオ提案に加え、定期的な積み立てなども自動的にしてくれる |
ロボアドバイザーの始め方
- 運用プランの診断を受ける
- 専用口座を開設する
- リスク許容度を設定するとともに必要額を入金する
ロボアドバイザーの注意点
ロボアドバイザーの投資一任型は、NISAには対応していないケースがほとんどです。NISAの活用を考えている場合は、この点に留意しましょう(NISAについて詳しくは後述します)。
5. 不動産クラウドファンディング
【初心者におすすめの理由】
・不動産のプロが運用してくれる
・3~7%など高利回りを期待できる
・1万円からの少額で不動産投資ができる
不動産クラウドファンディングのポイント
「不動産投資をしてみたいけれど、元手や知識がない」という初心者におすすめなのが不動産クラウドファンディングです。不動産クラウドファンディングでは、投資家から集めた資金を不動産のプロが運用し、賃料収入や売却益を元に投資家に分配金が支払われます。
通常の不動産投資は専門知識を求められますが、プロに任せられる不動産クラウドファンディングなら初心者でも安定的な資産運用がしやすいといえるでしょう。また、1口当たりの投資額は案件(ファンド)によって異なりますが、1口1万円からなどの少額投資が可能な点も魅力です。
不動産クラウドファンディングの始め方
- プラットフォーム(公式サイト)に登録する
- 専用口座を開設し必要額を入金する
- 案件(ファンド)に応募する
「不動産クラウドファンディング」で検索すると、数多くのプラットフォームが表示されます。初心者は複数のプラットフォームの案件をチェックできる比較サイトを利用するのもおすすめです。
不動産クラウドファンディングの比較サイトはこちら(YANUSY Funding)
不動産クラウドファンディングの注意点
不動産クラウドファンディングは数多くの事業者が参入する分野なので、初心者はプラットフォームと案件の信頼性を見極めて、登録・応募することが大切です。
資産運用の初心者におすすめの2つの制度
次に、資産運用の初心者におすすめの2つの制度について確認しましょう。ここまで紹介した初心者におすすめの商品と併用すれば、より有利な環境で資産運用ができます。
1. NISA(ニーサ)
NISAは、株式や投資信託の売買益や配当金(分配金)にかけられる税金を軽減する優遇制度です。「資産運用の税金を軽減したい」という初心者におすすめです。
2024年から、これまでの制度よりも条件が有利になった「新NISA」が始まり、「非課税枠の大幅な拡大」「非課税期間の無期限化」が予定されています。新NISAを有効活用するか否かで、老後資金にも大きな影響が出てくる可能性があるでしょう。
2. iDeCo(イデコ)
iDeCoは、個人型確定拠出年金の税制優遇を受けながら「私的年金」を用意できる仕組みです。加入者自身が掛け金を拠出、運用して運用益を得ることを目指します。とくに「老後資金に不安を感じる」という初心者におすすめの制度です。
iDeCoの最大のメリットは、税金を軽減する仕組みが複数あることです。具体的には、「掛け金の全額所得控除」「運用益を非課税で再投資できる」「年金受給時に所得控除が受けられる」などが挙げられます。
初心者が資産運用を成功させるには?
初心者が資産運用を成功させるには「一つの商品に集中投資をしないこと」が大切です。すべての資産運用商品にはリスクがあり、集中投資をすると万が一うまくいかなかった場合に大打撃を受けてしまう恐れがあります。
複数の商品を組み合わせる分散投資をすることで、1つの商品の運用がうまくいかなくても損失を抑えられます。ただし、分散投資をする際は、性格の違う商品を組み合わせることが重要です。
例えば、「投資信託」と「投信積立」を組み合わせても、同じ投資信託カテゴリーの商品ですのでリスク分散の効果は限定的です。
これに対して、株式市場の影響を直接的に受けやすい商品(投資信託、ミニ株、積立投信、ロボアドバイザー)と、株式市場の影響を直接的に受けない不動産クラウドファンディングを組み合わせると、リスクヘッジ効果が高くなります。資産運用を始める際は、この点も意識するようにしましょう。
(提供:YANUSY)
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