この記事は2023年9月19日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=takasu/stock.adobe.com)

2023年9月19日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週の米ドル/円は、上に行くかと思いきや上抜けせず張り付いて、結果的に高値圏で終わった。今週に関しても、流れとしてはもみ合いつつ上だとは思うが、148円が届きそうで届かない。本日19日(火)13時前後の時点でも148円まであと20銭ほどのレベルではあるのだが、これがなかなか届かない。

ただしここから上昇していけば150円手前辺りでは介入が入ると考えている。しかし介入をするのに以前から「急激な変動」がテーマとなっているため、例えば1日に20銭ずつくらいでじり高といった動きの場合、介入は厳しいだろう。

現在ほぼ動かないため、本日19日(火)も朝から米ドル/円のエントリーチャンスがなく、まったく入れないでいる。朝の時点で147.50円を割れたら買いたかったのだが、割れなかったため入れず、米ドル/円がだめならユーロ/米ドルでと思い見てみたら、こちらも16pips程度しか動いていなかった。そのため他の通貨での参戦も難しく、結局まだ何もできていない状況だ。

さすがに米ドル/円の147.70円付近でロングを取るのは難しい。こうしたセンチメントで148円をバックにショートを振る人間はいますかという話で、プロではまずいないだろう。選択肢としては何もやらないか、単純に下がるのを待つかのいずれかだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは146.00~148.00円。ただし148円を抜ければ、149.20円付近までの上昇を考えている。戦略としては基本的には下がれば買いたいが、リアルタイムのトレードに徹したい。

今週はFOMCと日銀の政策金利発表がある。まずFOMCに関しては、今回はおそらく現状維持だろう。そして次回11月は一旦利上げしてそのままストップになるのか、もしくは利上げすらないのかといったところ。ここからの米経済指標が立て続けに悪い数字であれば、利上げすらなくなる可能性もある。

一方日銀に関しては、同じく今回はおそらく現状維持だと考えている。しかしながら年末にかけては、YCC(イールドカーブ・コントロール)の修正か、マイナス金利の解除かオペ減額など、何かしら金融緩和を修正するような動きはしてくると見ている。

よってまだ先の話だが、日銀が動いたら年末にかけては円高に向かうのではないだろうか。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。