この記事は2023年10月26日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=cassis/stock.adobe.com)

2023年10月26日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は昨日25日(水)のNY市場終盤に150.31円前後まで上昇して年初来高値を更新。9月新築住宅販売件数の増加や5年債入札の不調に加え、中東情勢の悪化を懸念した原油高の影響で再び米長期金利に上昇圧力がかかり、ドルが全面的に上昇した。

米ドル/円は強い上値抵抗として意識されていた従来の年初来高値である150.16円前後を上抜けたことで、チャート上の上値余地は昨年10月に付けた1990年以来の高値151.94円前後まで拡大したと考えられる。

一方で、節目の150.00円を明確に上抜けたことで日本政府・日銀による円買い介入への警戒感は一段と高まりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の150.50円には本日26日(木)に満期を迎える大き目のオプションが設定されているとの観測もある。本日26日(木)の東京市場から欧州市場にかけては、これらがチャート分析による上値試しの機運を圧迫しそうだ。

仮に150円台後半への続伸があるとすればオプションが満期を通過するNY市場後半になるのではないだろうか。日本時間の深夜から未明にあたるNY市場後半は介入への警戒感もいくぶん弱まるだろう。

なお本日26日(木)のNY市場では米7~9月期国内総生産(GDP)・速報値の発表が予定されており、市場予想によれば前期比年率+4.5%と高い伸びが見込まれている。そのほか、昨日25日(水)の5年債に続き7年債の入札が予定されている。

▽米ドル/円の4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。