メガバンクの最近の傾向は? 中小経営者が知っておきたいポイント
メガバンクの動向は時代とともに変化しており、近年でも目立つ動きがいくつか見受けられる。ここからは、中小経営者が知っておきたいメガバンクの動向を紹介しよう。
業界再編やタッグを組む動きが顕著
国内が超低金利時代に差しかかったことや、新型コロナウイルスの蔓延などにより、近年の銀行業界は全体的に苦しんでいる。特にコロナ禍は深刻であり、多くの銀行は与信関係費用を増やした影響で収益を悪化させた。
そんな中、銀行同士の業界再編やタッグを組む動きが顕著になってきている。例えば、三菱UFJ銀行や三井住友銀行などは、新サービス提供を目的とした新会社の共同設立を2021年に発表した。
このような動きがさらに増えれば、メガバンクのサービス体制はさらに充実する可能性が高い。時代を先取る新サービスが登場することも考えられるので、メガバンク同士によるタッグや提携などは今後も注視しておきたいところだろう。
従来型のフルバンクは減少傾向に
メガバンクと聞いて、ひとつの支店であらゆるサービスを提供する「フルバンク」をイメージする方も多いだろう。しかし、近年のメガバンクはコスト削減を目指しており、いずれのメガバンクも従来型店舗を減らそうとしている。
フルバンクが減少すると、総合金融サービスを期待していた事業者は事情が変わってくる。特に最近はネット関連のサービスも増えてきているため、実店舗で手厚いサポートを受ける機会は極端に減るかもしれない。
コスト削減の動きは業界全体に広がっているので、顧客である企業側も金融サービスの使い方を慎重に考える必要があるだろう。
M&Aのサポートは今後も手厚くなる可能性が
M&Aにはさまざまな相談先があるが、近年ではメガバンクも有力な選択肢として挙げられる。
メガバンクはM&A関連のサービスを着実に充実させており、今では本部に専門部署も存在するようになった。この専門部署には、M&Aに関する情報やノウハウが蓄積されているため、ほかの専門家よりも質の高いサポートを受けられるかもしれない。
M&Aの相談先にメガバンクを選ぶと、ほかにも以下のようなメリットが発生する。
メガバンクはM&Aに役立つ膨大な情報をもっており、そのデータを活かす形で顧客をサポートしている。また、相談内容が外に漏れることを心配する必要もないので、M&Aを計画している経営者はメガバンクに頼ることも検討してみよう。