カスタムはちゃんと査定されるの?
一般的にバイクの買い取り価格が高くなる条件として言われるのが、
・高年式
・低走行
のふたつ。ハーレーも年式が新しく低走行のものは、買い取り価格は高くなる。
上記ふたつの条件に加えて言われるのが“ノーマルに近い”ことだ。クセの強いカスタムが施されていると、その車両をショップが買い取ったあとに販売する場合、売りにくいという問題が出てくるからだ。
ではハーレーに至っては、カスタム車両は査定でどのような影響を及ぼすのだろう?
「カスタムはショップの考え方によって変わってきますね。ちゃんとカスタム部分を査定に加えられるショップならば、ノーマルパーツがちゃんと保管されている状態だと、その分は査定にプラスしてくれるはずです。そのカスタムされているパーツに関しても、ハーレーを専門に扱っているショップならちゃんとした価値がわかるから、やはりハーレーの専門店に買い取ってもらうのが得策です」。
ハーレーを扱っているショップなら、どこでも高く買い取ってくれるの?
HSC代表の佐々木さんのこれまでの話を参考にすると『ハーレーを売るならハーレーを扱っているショップ』という結論になる。
では、ハーレーを扱っているところなら、どこでも高く買い取ってくれるのだろうか?
「ハーレーを扱っているショップさんでも新車をメインに扱っているところは、ハーレーの中古車の買い取りは強くないのが大多数です。
ですので、ハーレーを扱っている専門店で、なおかつ中古車を得意とするショップさんに買い取りを依頼するのが良いですね。
さらに言えば、店頭に並んでいる販売されている中古車の価格に注目してほしいです。販売されているハーレーの中古車の価格が安い場合。
それは仕入れ値が安いから、その価格で販売できるのです。ということは、当然買い取り価格もあまり望めない、というわけです。
逆に、しっかりとしたプライスタグがつけられている場合は、査定でしっかりと車両を見られることになりますが、その分買い取り価格も望めるでしょう」。
ハーレーといってもカテゴリーはさまざま
人気のモデルは何?
あまりバイクに詳しくない読者は、ハーレー=アメリカン(もしくはクルーザー)という漠然としたイメージかもしれないが、ハーレーにもいろいろなカテゴリーがある。今ではカテゴリーと称されているが、以前は「ファミリー」と呼ばれていた。
今回は車両の買い取りに着目しているので、あえて昔のファミリーの名称で分類された車両ごとに人気のモデルを紹介していこう。
人気があるということは、当然買い取り価格も期待できるモデルというわけだ。
空冷エンジンの人気高し!スポーツスター
「スポーツスターならフォーティエイトと883アイアンが圧倒的。次に1200のアイアンですね。この三車種の人気が高いです。
ただし性能的に違いがあるわけではないので、カスタムベースにしたいと言うのであれば他の価格の安いモデルを購入したほうが賢いですね。わざわざ人気のある価格の高いモデルを購入する必要はないわけです」。
ちなみに2021年に登場した水冷エンジン搭載の新型スポーツスターはどうなのだろう?
「新車が200万円弱の新型スポーツスターが、中古で100万円ちょっとで販売されている状況です……。中古を購入するのならお得に入手できますが、買い取りをしてもらおうと考えたら、なかなか厳しい状況です」。
まんべんなく人気のダイナ
「私自身は王道でローライダーかなと思ってはいるのですが、お客様から選ばれるのはブラックカスタムブームというのがあったので、ストリートボブのほうがローライダーよりも問い合わせは多いかなと。それでも、わりとダイナはどのモデルもまんべんなく選ばれている気はしますね」。
※ダイナファミリーは2018年にソフテイルファミリーに統合されている。上記で出てきているストリートボブはダイナ時代のモデルを指している。
現行モデルは市場にダブつきぎみのソフテイル
「こちらは※現行ソフテイルと旧ソフテイルで別れてしまうので一概には言えないのですが、ミルウォーキーソフテイルの店頭に並んでいる車両はどれも動きは鈍いです……。ミルウォーキーエイトのソフテイルが出た当初は、ブレイクアウトが良く出ていました。今はローライダーSTですかね。ただし、市場を見てみるとミルウォーキーソフテイルの車両は新車・中古車ともにダブついているので、買い取りに出しても底値に近い状況です……。
旧ソフテイルのツインカムは、ブレイクアウト、ファットボーイ等々まんべんなく人気です」。
※2018年に新エンジン「ミルウォーキーエイト」が登場しダイナとソフテイルが統合。完全新設計のメインフレームに、油冷システムを採用したミルウォーキーエイトが搭載されている。
人気はやや下火のツーリング
「ツーリングはHX(FLHX ストリートグライド)を無難に選ばれる方が多いです。ただし、ツーリングモデルはやや下火になっている感じは否めないです。新車の価格が大幅に上がったということもありますね。ほかのカテゴリーに比べたら、ツーリングモデルはおとなしい印象です」。
価格は上昇傾向のVROD
「VRODは販売されていた当初は、ハーレーの中でもひときわ個性的で注目はされたものの、人気はいまいちでした。それじゃ生産終了後の今は人気なのか?といえばそんなこともないのですが、一定数でVRODが欲しいというユーザーの方はいらっしゃいます。製造が終わったモデルであり、なおかつ市場にあるタマ数が少ない状況です。需要と供給が釣り合ってなく、価格は上昇傾向にあります」。
取材協力:HSC(エイチ・エスシー)
静岡県沼津市、静岡市に店舗を置くHSC(エイチ・エスシー)は、1979年創業と40年以上の歴史を持つ老舗ショップだ。
車両の販売はもちろんのこと、カスタムやシャーシダイナモチューニングも行う。SNSやブログで車両メンテンナンスの様子や、ツーリングイベントなど、活動の様子を日頃から公開している。このようなオープンな雰囲気は、これからハーレーを購入しようと考え相談したい人にはまさにうってつけ。きめ細やかな心配りと確かな腕で、ベテランのハーレーユーザーからの信頼も厚い。
【HSC沼津店】
〒410-0873 静岡県沼津市大諏訪721-8
TEL:055-924-0636/FAX:055-921-0180
車でのアクセス
東名愛鷹スマートインターより3分
電車でのアクセス
JR東海道線:片浜駅より15分
【HSC静岡店】
〒422-8004 静岡市駿河区国吉田2-6-29
TEL:054-208-1000/FAX:054-208-1002
車でのアクセス
静岡駅より5分
東名静岡インター、清水インターより共に15分
電車でのアクセス
JR東海道線:草薙駅より徒歩10分