北海道を訪れるライダーのほとんどがフェリーを利用しています。しかしフェリーターミナルでゆっくり過ごしたことがある人は少ないでしょう。北海道と本州各都市を結ぶ苫小牧西フェリーターミナルは、通り過ぎてしまうには惜しい魅力に溢れています。
西港ターミナルの昔と今
苫小牧西港フェリーターミナル(以下: 西港ターミナル)は、八戸、仙台・名古屋、大洗に就航しています。1階で乗船手続きを終えた後は待合室でスマホなどをいじっているライダーが多いですが、それはもったいない!館内をくまなく巡ってみましょう。
北海道の海の玄関口「苫小牧港」は、1951年に開発が着手されました。1971年4月27日に日本沿海フェリー東京航路が就航、1973年4月1日に太平洋沿海フェリー仙台・名古屋航路が就航、4月25日にシルバーフェリー八戸航路が就航、12月16日 新東日本フェリー仙台航路が就航。1975年には現在の西港ターミナルが営業を開始しました。
4つの港と苫小牧を結ぶ
現在は商船三井さんふらわあ(苫小牧港 – 大洗港 日曜除く毎日2往復)、太平洋フェリー(苫小牧港 – 仙台港 毎日1往復、苫小牧港 - 仙台港 – 名古屋港 隔日1往復)、川崎近海汽船(苫小牧港 – 八戸港 毎日4往復)が就航しています。
「おっ、詳しいじゃん!」と驚くなかれ。3階にポートミュージアムがあり、フェリーターミナルの歴史や、これまで就航した船舶の模型などが展示されているので、誰でも西港ターミナル博士になれます。
展望デッキから出港を待つフェリーや、到着したばかりのフェリーを見ることができます。夕方の4時から5時くらいには、3航路のフェリーが揃うことがあるそうですよ。
苫小牧名物が勢ぞろい
2階には待合室のほか、売店やレストランなどがあります。「フェリーターミナルショップ メモリア」には、苫小牧名産品のハスカップやホッキをはじめ、北海道を代表する銘菓・グッズといったおみやげを取り揃えています。
ハスカップを味わおう
ハスカップは、冷涼な地域に自生する低木の果実です。 ブルーベリーががまろやかな甘みと酸味なのに対し、ハスカップは鮮烈な酸味が特徴です。苫小牧の勇払原野に自生しており、ハスカップを使ったスイーツやカレーなどが販売されています。自販機などで気軽に買える「ハスカップい・ろ・は・す」は北海道だけの限定品。スッキリした飲み口が人気です。お土産にいかがですか?
ホッキの水揚げ日本一
ホッキはウバガイの一種で、全国で約5,000トン、北海道だけで約4,400トンが水揚げされています。苫小牧は約770トンを誇り、水揚げ量日本一。苫小牧に行くと食べなくてはならない衝動に駆られる不思議な貝です。
フェリー内で駅弁を味わう
メモリアで売っていたらラッキーなのが、苫小牧駅の駅弁です。100年以上の歴史を持つ「まるい弁当(ブルマンズ株式会社)」が、苫小牧の特産品のホッキを使った「ホッキめし」や、市内の王子サーモンで作ったスモークサーモンを使った「サーモン寿司」が販売されています。フェリーに乗り込んで、北海道限定販売のビール「サッポロクラッシック」を片手に弁当を頬張れば至福の時が訪れます!