この記事は2024年4月4日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年4月4日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円は昨日3日(水)、市場が本邦当局の「防衛ライン」と見る1ドル152円に再び迫ったが、米3月ISM非製造業景況指数が予想外に低下したことで失速した。
先週3月27日(水)に続いて34年ぶりの152円乗せに失敗した格好で、この水準の上値抵抗としての強さが改めて確認された。
もっとも、昨日3日(水)は米3月ISM非製造業景況指数の悪化によって米長期金利が低下しており、これを好感した株高を背景にクロス円が上昇。円売りの流れは止まっていないと判断できる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
NY原油(WTI)がここにきて5カ月ぶりに85ドル台へ上昇していることも、日本の貿易赤字拡大要因として円売り材料になりやすい。米ドル/円の高値更新は明日5日(金)の米3月雇用統計を受けたドルの動きに委ねられることになりそうだ。
なお、本日4日(木)のNY市場では米3月チャレンジャー人員削減数(一時解雇者数)および前週分の米新規失業保険申請件数が発表される。3月雇用統計を前に米国の労働市場が堅調を維持しているかどうかを確認したい。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。