私、編集部エノは、これまでFXをやったことがありません。しかし投資を多様化する一環でFXにも興味を持ち、始めようと思ったのがFXのなかでも自動売買です。株式や不動産など他の投資では、ほとんど聞かない概念なので面白そうですし、自動売買であれば「放ったらかし」にできるので、それほど知識がなくても利益を出せるかもしれません。
「選ぶだけで始められる」「FX初心者でも簡単」という話を聞いて、インヴァスト証券の「トライオート」を始めることにしました。運用額は、100万円です。口座に100万円を入金しておすすめといわれる自動売買プログラムを選んでから、2ヵ月が経過しました。そのリアルな運用状況と、2ヵ月運用して気づいたことや疑問点をトライオート運営者のインヴァスト証券の担当者さんにぶつけてみました。
「これからFXを始めたい」「特にFXの自動売買を始めたい」と考えている人の参考になれば幸いです。
100万円で始めた「トライオート」の「三大陸」
100万円の資金を実際に用意してトライオートを始めたのは、2024年4月です。そこから約2ヵ月が経過した今、リアルな運用状況が気になる人は多いのではないかと思います。「トライオートってどうなの?」と思っている人に役立つ情報として、私が選んだ自動売買プログラムの紹介や今の運用状況をリアルにお届けいたします。
私が選んだ売買プログラム「三大陸」とは
私が選んだのは「三大陸」という自動売買プログラムです。トライオートには「セレクト」と「ビルダー」という2つの自動売買機能があります。「セレクト」は、あらかじめ用意されている自動売買プログラムを選ぶだけで始められるもので、FX初心者の私はこれ一択でした。「セレクト」で選べるなかでも、この「三大陸」には面白い特徴があります。
ここでいう「三大陸」というのは、アメリカ大陸、ヨーロッパ大陸、そしてオセアニア大陸です。このそれぞれの大陸(地域)に属する通貨同士の通貨ペア「米ドル/カナダドル」「ユーロ/ポンド」「豪ドル/NZドル」の3つで自動売買を運用するのが「三大陸」の特徴です。しかしなぜこれらの通貨ペアなのでしょうか?
日本人投資家がFXをやるのであれば、米ドル/円など日本円に絡む通貨ペアを想像するものですが、この3つはどれも日本円との関わりがありません。その理由は「近隣国通貨同士であること」です。近隣国通貨は、どちらも似た値動きをすることが多くなります。そんな通貨同士の通貨ペアは、大きなトレンドが発生しにくいため、長期的に見ると一定のレンジ内での値動きになる可能性が高いとのことです。
公式サイトには「過去5年間にわたり安定したレンジ相場を形成」とあります。最近の「超」がつくような円安を見ていると、日本円絡みの通貨ペアでは想像を超えるような値動きがあってもおかしくありません。その意味では「三大陸」で採用されている通貨ペアは安定感があって、決まった価格で売買を行う自動売買と相性が良く、トライオートのようなリピート系自動売買に適しているといえそうです。
2ヵ月経過した今の運用状況報告
私が2024年4月から運用を始めた「三大陸」の本日時点での運用状況は以下のとおりです。
証拠金預託額とは、口座内の全資金です。上記画像では106万82円となっているので、100万円から6万82円増えています。そして右隣にある評価損益は、保有中のポジションの損益です。基本的にトライオートを含むリピート系自動売買では、含み損を抱えることになるため、通常ここの数値はマイナスになります。
有効証拠金は、99万460円です。これは、今すぐこの運用をやめたときに戻ってくる資金です。正直言って、FXにはもっと派手な印象がありました。しかしリピート系自動売買は、コツコツと利益を積み重ねていくものなので、この状況が順調だということが実際にやってみて分かりました。こうした運用状況になっているのは、安定感重視の「三大陸」を選んだからといえると思います。
私が「トライオート」を選んだ理由
リピート系自動売買は、他にも多くの会社がサービスを提供しています。今回私も始めるのにあたって他社サービスとも比較検討しました。数ある自動売買サービスのなかで一番目を引いたのが、「すでに稼働している自動売買プログラムを選ぶだけでいい」という点です。FX初心者がこんな緻密な自動売買のロジックを構築できるとは思えませんし、構築したとしてもそれが正しいのかも分かりません。
「すでに稼働していて成績も良好なものを選ぶだけ」というのは、私だけでなくFX初心者にとって大きな安心感につながるのではないでしょうか。
私が「三大陸」を選んだ理由
トライオートには、「三大陸」以外にもたくさんの自動売買プログラムが用意されています。運用成績順に表示させることも簡単にできるので、選ぶ際に操作が分からなかったり、迷ったりすることはありませんでした。パフォーマンスが良好なものの詳細を見て、「安定感がある」という理由に説得力があったので「三大陸」を選びました。
2ヵ月運用してみて気づいたこと
2ヵ月間、トライオートの「三大陸」を運用してみて気づいたことを投資家目線で紹介したいと思います。これから始めてみようかと検討している人は、ぜひこの肌感覚も参考にしてください。
最初はほとんど動きなし。本当に運用しているの?
運用を始めた当初は、特に新規エントリーや利益確定の決済などといった動きがなく「本当に運用しているの?」と感じたぐらいです。トライオートの管理画面を何度も開いたり確認したりもしました。そんなことをしているうちに約定通知や利益確定の決済などを通知するメールが届くように……ようやく運用していることを実感できました。
思っていたより地味
これは、私の個人的な印象かもしれませんが、FXにはもっと派手なイメージがありました。トライオートもFXなので、もっと派手な動きがあるのかと思っていましたが、意外に地味な印象です。しかしカレンダー上に日々の利益が表示されているのを見ると、コツコツと利益を上げていることが実感できて見るのが楽しくなりました。
株や投資信託などの配当は、四半期や半年単位ですが、トライオートの利益はほぼ毎日発生します。このように「日単位」で利益が上がっていることを見られる楽しさは、実際に運用してみて気づいた感情です。
初心者でも始めやすいと感じた
なにぶんFXは初めてなので「通貨ペア」という概念を知ることから始めました。それだけに分からないことだらけでしたが、サポートに頼るほどの疑問が出てくることはなく、全く初心者からのスタートでもきちんと始めることができました。逆にこれは、トライオートの仕組みがあって自動売買だからこそできたことだと思います。
裁量トレードを始めるとなると、もっと勉強や経験が必要になるので、その意味で「トライオートの自動売買はいわゆるFXのイメージとは別物の投資」と考えたほうがよさそうです。
円安進行で阿鼻叫喚が聞こえてくるなか、「三大陸」は落ち着いていた印象
私の周囲には、FX経験者や現役の投資家がいるのですが、昨今の円安では阿鼻叫喚の状況になっているようです。「米ドル/円」「ユーロ/円」「豪ドル/円」などの売りポジションで大損をした人などの声が聞こえてくるなか、私の「三大陸」にはあまり影響がなく比較的落ち着いた運用ができています。
私からの質問とインヴァスト証券からの回答
私が実際に運用してみて感じた疑問点をトライオートの運用会社であるインヴァスト証券さんに投げかけてみました。ここでは、それに対する回答も含めて紹介します。
最初は運用している実感を持ちにくかったが、これが普通ですか?
質問:
最初は、特に通知のメールが来ることもなく運用を実感しにくい時期がありました。トライオートの運用は、これが普通なのでしょうか?また、2ヵ月間運用してみて、FXのわりにはあまり動きがないように思えたのですが、こういうものなのでしょうか?
回答:
編集部エノさんが運用を始めてからの2ヵ月間は「三大陸」の対象通貨ペアの動きがあまりない時期でした。それだけに運用している実感を持ちづらかったかもしれませんが、相場展開によってはこういう時期もあります。また「三大陸」の通貨ペアは、それぞれの通貨同士に相関性があるので、レンジ相場になりやすく、それゆえに派手な展開にならなかったという面もあると思います。
運用時期における相場展開が地味だったことが一番の理由だと思います。相場の動きがあまりないと決済にならず、月単位でポジションを持つこともあります。それだと動きがないように見えますが、こういった展開も含めて安定感を重視している自動売買プログラムだとご理解いただければと思います。
管理画面を見ると有効比率が400%を超え、「WARNING 余力が少ない」と書いてありますが大丈夫ですか?
質問:
トライオートの管理画面にある口座状況に「WARNING 余力が少ない」という表示が出ています。これを見ていると不安になるのですが、これは大丈夫なのでしょうか?
回答:
一般的にリピート系自動売買で有効比率(証拠金維持率)が400%台というのは、それほど危険な状況ではありません。バランスメーターでは、発注済みの注文量と証拠金の比率によって現在の状況を判定しているため「余裕が少ない」と出ています。有効比率がロスカットとなる100%になるまで余裕があるため、「おおむね300%を超えていれば大丈夫」という認識でよいかと思います。
「トライオート」は自動売買ツールですが、手動でのトレードもできますか?
質問:
トライオートの画面を見ていると手動でのトレードもできそうな感じがしました。自動売買をやりつつ、手動での売買をするのもアリですか?
回答:
はい。トライオートでは、手動でのトレード(裁量トレード)も可能です。トライオートは自動売買のために設計されたツールではありますが、裁量トレードユーザーに人気の高金利通貨のスワップポイントを、業界最高水準で配信しております。自動売買以外でも取引をされたいということであれば検討してみてください。
証拠金預託額と有効証拠金の違いは何ですか?
質問:
口座状況のところにある証拠金預託額と有効証拠金の違いは何ですか?
回答:
編集部エノさんが入金された金額に決済損益を足した金額が、証拠金預託額。そこから含み損を差し引き、現在の評価額として表示されているのが有効証拠金です。もし今すぐ運用をやめた場合は、有効証拠金として表示されている金額が残ります。つまり有効証拠金が99万460円ということは、現時点で9,540円分マイナスになっていることを意味します。
「トライオート」で利益を積み重ねていくと複利効果はありますか?
質問:
複利効果を活かすと投資の利益は加速度的に大きくなりますが、トライオートに複利効果はありますか?
回答:
トライオートは、最初に設定したとおりに自動売買を繰り返す仕組みなので、そのままの設定だと複利効果はありません。取引を続けて資金に余裕が出てきた際に、設定を変更したり新たなトレードルールを稼働することで複利効果を得られるようになります。
しかしロット数が増えると有効比率が低くなってロスカットのリスクが高まるので、十分な資金的余裕を確保するようにしてください。
今の状態でこのまま続けていって大丈夫ですか?
質問:
自分の感覚では順調にいっているように思っているのですが、今の設定で運用を続けていって大丈夫でしょうか?
回答:
今のところリスクを抑えつつ順調に運用できているとお考えになって大丈夫だと思います。この相場環境が続く限りは、運用を継続すると今のペース利益が積み上がっていくことが期待できます。ただし、必ずしも相場状況が続くということは保証できません。万が一に備えて、どのような状況になったら運用をやめるのか、損切りをするタイミングはいつなのかなど、あらかじめ決めておくことが重要です。
管理画面にCFDというものがありますが、これは何ですか?
質問:
トライオートの管理画面にCFDという項目があります。「口座開設が必要」と書かれているのですが、これは何ですか?
回答:
2024年4月にリリースした新しいサービスとなります。トライオートCFDでは日経やナスダック、ダウなどの世界中の株価指数に投資することができます。同じ取引画面からトライオートFXと同様に自動売買を行うことができ、FXと合わせて運用することでリスクを分散した資産運用を目指すことができます。
2ヵ月の運用を踏まえて、これからやってみたいこと
2ヵ月ほどのトライオート運用を経験して、これからやってみたいことが2つほど出てきました。まだ今がそのタイミングではないと思いますが、中長期的な計画として考えていきたいです。
もっとロット数を増やしてみたい
インヴァスト証券さんに複利運用についての質問をしましたが、やはり投資なのでいずれは複利運用をして加速度的に資産が増える仕組みを作りたいと考えています。FXでもそれができるのであれば、ぜひトライオートでも実践したいです。
「運用益が貯まった時点でロット数を増やす」「同じ自動売買プログラムをもう1つ新たに稼働させる」といった方法があるようなので、利益が貯まっていくのを眺めつつ検討したいと思っています。
他の自動売買プログラムも運用してみたい
今は「三大陸」のみの運用ですが、資金的にもっと余裕ができてきたら別の自動売買プログラムも運用してみたいと思っています。「三大陸」では、3つの通貨ペアを運用していますが、FXで取引できる通貨ペアはそれ以外にもたくさんあります。将来的には、複数の自動売買プログラムを組み合わせてポートフォリオを組み立てていけば面白いかなとも感じています。
まとめ
FX経験がまったくない私、編集部エノが「これなら始められそう」と思ったトライオートの自動売買を始め、2ヵ月運用したレポートや感想などをお伝えしました。トライオートは、私のようにFXの経験がない人であっても始められることが面白いところなので、特に「FXに興味はあるけれどハードルが高く感じる」と感じている人にこそ知っていただきたい内容です。
最初に入金した100万円がどこまで増えていくのかワクワクしながら、今後も運用を続けていきたいと思います。
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