この記事は2024年7月31日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=volga/stock.adobe.com)

2024年7月31日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週の注目イベントはなんといっても、本日31日(水)の日銀金融政策決定会合。

先週までは、日銀の利上げについてはあまり取り上げられていなかった。ただ一部の参加者は、今回の利上げを予想していた。例えば、みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケットエコノミストは、足元の円相場が円高方向に振れていることを踏まえ、日銀が利上げをしても為替レートとは無関係と説明できるため、利上げの絶好のタイミングだとし、今回の日銀の利上げを予測している。

そして日銀金融政策決定会合を目前にして、いくつかのメディアが利上げを報道し始める。まず、NHKが「日銀は31日に開く2日目の会合で、追加の利上げを検討する方針だ」と報じている。日経新聞も「日銀が追加利上げ検討、25bpに量的引き締めも決定へ」と報道。ブルームバーグのエコノミスト調査では大半が金利据え置きを予想していたため、利上げへの警戒感が拡大し、米ドル/円、クロス円は反落。

米ドル/円は一時155.00円をブレイクし155.22円まで上昇していたが、一連の利上げ報道によりセンチメントは一変。一気に152.70円レベルに急反落している。155円まで反発していたのはなんだったのかといった展開だが、月末のドル買い要因だったといわれている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

豪ドル/円も何事もなかったように100円を割り込んでいる。日銀のタカ派スタンスもあり、米ドル/円の上値は極めて重い。

神田ライン(@152.00円)をクリアに割り込めば、米ドル/円は下値余地が大きく拡大するため、要注意。戦略的には米ドル/円、豪ドル/円のショートスタンス継続で臨みたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。