PLGとは? SLGとの違いやメリット・デメリット、成功させる5つのポイントを解説
(画像=Jirapong/stock.adobe.com)

SaaS型サービスを中心に、近年ではPLG(プロダクトレッドグロース)によって急成長を遂げたプロダクトが増えてきています。日本での成功例もいくつか見られますが、PLGにはどのようなプロダクトが向いており、どのように戦略を立てれば良いのでしょうか。

本記事では具体例を交えて、PLGの概要や従来の方法との違い、成功させるポイントなどを解説します。

PLG(プロダクトレッドグロース)とは?

PLG(Product-Led Growth)とは、プロダクト主導でビジネスを成長させる考え方です。直訳では「製品主導の成長」という意味で、具体的にはプロダクト自体にプロダクトを売り込むような機能をもたせます。

活用例として一般的なのは、プロダクトに営業やマーケティングの機能を組み込む方法です。例えば、リリース当初はプロダクトを無料で提供し、ユーザーによってプロダクトの認知度が高まったら、アップセル(有料プランなど)に誘導するような戦略があります。

PLGには人的リソースを節約する効果もあるため、中小規模の企業や組織が新規事業を起こす際にも活用されています。すでに国内でも導入例が増えており、PLGの採用によって急成長を遂げたプロダクトも存在します。

PLGの具体例

PLGの分かりやすい例としては、オンラインストレージの『Dropbox』が挙げられます。Dropboxは、基本的な機能を無料で利用できるサービスです。インターネット経由でファイルの保存や共有、同期ができるため、ビジネスや個人で幅広く利用されています。

ただし、利用できるストレージには制限をかけ、容量が不足したユーザーに対しては、紹介ページの共有を求めるシステムを採用しました。具体的には、知人や友人に紹介ページを共有し、知人や友人がDropboxを利用すると、追加のストレージを無料で獲得できる仕組みになっています。

この施策により、Dropboxは既存顧客をサービスに定着させるのと同時に、新規顧客を獲得するための環境を整えました。

この事例のように、ユーザーが利用するまでのハードルを下げている点と、サービス自体に顧客開拓の機能をもたせている点は、PLGの典型的な特徴といえます。

SLG(セールスレッドグロース)との違い

SLG(セールスレッドグロース)との違い

PLGに対して、営業やマーケティングを主導にした考え方は「SLG(Sales-Led Growth)」と呼ばれています。ユーザーが製品・サービスを利用するまでの流れが異なり、SLGではプロダクト自体に顧客開拓の機能をもたせることはありません。

<PLGの基本的な流れ>
1. プロダクトの認知
2. ユーザーによるプロダクトの利用
3. プロダクトによる営業活動
4. 新規顧客の獲得

<SLGの基本的な流れ>
1. プロダクトの認知
2. プロダクトの情報を市場に提供
3. セールスパーソンによる営業活動
4. ユーザーによるプロダクトの利用
5. 新規顧客の獲得

PLGとSLGの大きな違いは、ユーザーがプロダクトを利用するまでのリードタイムの短さです。PLGでは、ユーザー体験を通して営業やマーケティングを行うため、SLGよりも早い段階で製品・サービスを提供できます。

PLGとSLGが注目される背景

PLGが注目される背景には、消費者行動の変化があります。

現在はインターネットやSNSなどが普及した影響で、多くのユーザーが様々な情報にアクセスできるようになりました。それに伴い、レビューや口コミから情報収集をする機会が増えており、ユーザーの実体験をもとに購入判断をするケースが増加しています。このように、実体験の情報が重視されるプロダクトについては、ユーザーが早い段階で利用できるPLGが望ましいでしょう。

技術の進歩によるプロダクトの多様化も、PLGが注目される一因と考えられます。例えば、単機能で低単価のプロダクトと、多機能で高単価なプロダクトでは、マーケティングや営業に必要な人的リソースが異なります。そのため、「人的リソースをどれだけかけられるか」「人によるマーケティングが必要か」などを加味して、プロダクトに合った戦略を選ばなければなりません。

また、提供するプロダクトや市場動向によっては、以下のようにPLGとSLGを組み合わせたアプローチも有効です。

・PLGで獲得した一部のユーザーに、セールスマンが営業活動を行う
・リリース当初はPLGでアプローチを行い、ニーズが複雑化したらSLGに切り替える
・PLGでユーザー体験を促した後に、オンライン上で提案や対話ができる「デジタルセールスルーム(DSR)」を作成する

例外はありますが、基本的には少ない人的リソースで事業化を目指す戦略として、PLGを選ぶケースが増えてきています。

PLGを導入するメリット

PLGではプロダクト自体に顧客開拓の機能をもたせるため、人的リソースに加えて営業やマーケティングのコストも削減できます。また、早い段階でプロダクトを提供することにより、ユーザーからのフィードバックを得られる点もメリットです。

<PLGを導入するメリット>
1. 人的リソースを削減できる
2. 営業やマーケティングのコストを削減できる
3. 早い段階でフィードバックを得られる

ここからは、上記のメリットについて詳しく解説します。

1. 人的リソースを削減できる

プロダクト自体が新規顧客の獲得に貢献するPLGでは、新規顧客の獲得に貢献するプロセスが不要です。見込み顧客のリサーチや、クロージング対応などの業務を省けるため、PLGは営業リソースの最適化が図れます。

プロダクトによっては、一定の利用時間を超えた場合に有料プランを自動提案したり、チュートリアルを充実させて問い合わせを減らしたりすることも可能です。削減されたリソースを別の業務に充てると、社内全体の業務効率化にもつながります。

2. 営業やマーケティングのコストを削減できる

営業活動やマーケティング活動のスリム化により、ムダなコストを抑えられる点もPLGのメリットです。

無料もしくは安価なプロダクトを提供しても、そもそも契約の見込みがないユーザーは利用しません。PLGではプロダクトに関心をもったユーザーにのみアプローチができるため、見込みがないマーケティングや営業にコストをかけてしまうムダを抑えられます。

また、実際にプロダクトを利用してもらい、仕様や機能への理解が深まってからアップセルの誘導を行うことで、有料プランや長期契約への移行がスムーズになる効果も期待できます。

3. 早い段階でフィードバックを得られる

早い段階でユーザーのフィードバックを得られることも、PLGの強みです。そのフィードバックをもとにプロダクトを改善すると、顧客数が増えたときのトラブルや、有料プランのチャーン(解約)を防ぐ効果が期待できます。

ユーザーの意見や利用データは、機能改善やプロダクトの方向性を定める上で重要なインサイトとなります。他にも、ユーザーが求めているサポートを分析したり、見込み顧客が関心を示すプランを提案したりなど、様々な活用方法があります。

PLGを導入するデメリット

通常、PLGではマーケティング・営業担当者がいないため、プロダクト自体に価値がないとマーケティングや営業の効果は期待できません。また、サブスクリプション型のビジネスで採用する場合は、マーケティング・営業担当者がいる場合と比べて、ユーザーによる契約・解約の兆候を把握しづらい側面があります。

<PLGを導入するデメリット>
1. プロダクト自体にマーケティング効果が左右される
2. 契約や解約の事前認識が難しい
3. 提供方法によっては収益化が難しくなる

その他、プロダクトの提供方法によって収益が変わる点にも注意が必要です。例えば、無料プランの範囲を広げすぎると有料プランの価値が下がるため、ほとんどのユーザーは無料のまま使い続けるでしょう。

一般的に、PLGを用いるプロダクトは有料版や有料サービスで収益化をすることが多いため、プロダクトの提供方法は慎重に判断する必要があります。

PLG導入を成功させる5つのポイント

ユーザーの特性から考えると、PLGとSLGでは適した戦略が異なります。PLGでは、製品・サービスの利用を通してマーケティング・営業を行うため、プロダクト自体の価値を高めることが必要です。

具体的にどのような準備をすれば良いのか、以下ではPLG導入を成功させる5つのポイントを紹介します。

1. MOATフレームワークでプロダクトの価値を判断する

プロダクトの価値を判断するには、外部環境を徹底して分析する必要があります。いくら機能性や価格面が優れていても、市場での優位を保てない場合は、そもそもユーザーの利用につながりません。

プロダクトの価値やPLGとの相性については、MOATフレームワークを活用した分析が一般的です。MOATフレームワークでは、4つの観点から適した戦略を判断します。

<1.Market strategy(市場戦略)>
市場戦略の観点から判断すると、PLGは以下に該当するプロダクトに向いています。

・市場にある既存製品より安価かつ高機能であり、使い方も分かりやすい
・市場にある既存製品より低機能ではあるものの、価格は安い

一方で、特定のターゲットやニーズに訴求するプロダクトは、それらに柔軟に対応できる営業担当者をつけられるSLGが向いています。

<2.Ocean conditions(競争環境)>
ビジネスの競争環境は、多くの競合がいる成熟した市場(レッドオーシャン)と、競合が少ない未成熟な市場(ブルーオーシャン)に分けられます。

一般的に、レッドオーシャンはニーズを自覚しているユーザーが多く、既存製品の課題も明確になっているため、PLGに適合しやすいといわれます。一方で、製品・サービス自体の認知度が低いブルーオーシャンでは、プロダクトの提供前に十分な説明(営業)が必要です。

<3.Audience(意思決定者)>
PLGはプロダクトを実際に利用してもらい、ユーザーに価値を体感させる戦略です。そのため、購入者と意思決定者が同じプロダクトは、PLGがうまく機能する可能性があります。

一方で、購入者と意思決定者が異なるプロダクトは、基本的にSLGが向いています。具体例としては、現場のスタッフがプロダクトを使い、企業上層部が購入を決めるようなケースが挙げられます。

<4.Time-to-value(価値の提供時間)>
価値の提供時間とは、ユーザーがプロダクトを実際に利用し、自身にとっての価値を自覚するまでの時間です。この時間が長すぎると、多くのユーザーは価値を感じる前に離脱してしまいます。

特に営業担当者がいないPLGでは、ユーザー自身で価値を見つけることになるため、価値の提供時間はできるだけ短縮する必要があります。したがって、初期設定に時間がかかったり、機能の理解が難しかったりするプロダクトは、PLGには向いていないと考えられます。

参考として、以下ではビジネス用チャットツールを開発するA社(中堅SaaS企業)を想定して、MOATフレームワークの活用例を紹介します。

MOATフレームワークの活用例

2. 複数のマーケティング施策や料金プランを用意する

広告などを利用して短期間でユーザーを増やしても、プロダクト自体に顧客開拓できる仕組みがなければ、PLGの成功には結び付きません。そのため、プロダクトに搭載するマーケティング機能は候補をいくつか作り、顧客の特性に合ったものを実装しましょう。

また、収益化をするプロセスでは、料金の設定に注意する必要があります。特に無料でプロダクトを提供し始める場合は、相場と同程度の金額でも有料プランには難色を示されるかもしれません。

ユーザーの反応を見ながら柔軟に対応できるように、複数のマーケティング施策や料金プランを用意しておきましょう。

3. 利用状況のデータを収集・分析する

プロダクトの利用状況をデータ化すると、各ユーザーに特化した提案がしやすくなります。

例えば、趣味の範囲でプロダクトを利用するユーザーと、ビジネスシーンで活用しているユーザーとでは、求めている機能や価格帯に違いがあります。このような場合に、ユーザー特性に分けて提案内容を変えられる仕組みを作ると、コンバージョン率(有料プランへの切り替えなど)が向上します。

前述の「複数のマーケティング施策や料金プランを用意する」の内容を意識しながら、収集・分析が必要になるデータを検討してみましょう。

4. 自動でCall To Actionをする仕組みをつくる

Call To Actionとは、プロダクトのユーザーを誘導する仕組みです。前述「Time-to-value(価値の提供時間)」の通り、PLGでは価値の提供時間を短縮する必要があるため、できるだけ自動でCall To Actionをする仕組みを作りましょう。

例としては、利用状況に応じたプランの提案や、自動で表示されるヘルプ機能、不具合が出たときに問い合わせ先を自動表示する機能などが挙げられます。プロダクトの特性を意識して、ユーザーの悩みや不安に先回りができる仕組みを考えてみてください。

5. 充実したサポートで離脱を防ぐ

営業担当者をつけないPLGでは、あらかじめサポートを充実させることも重要です。例としては、悩み別の問い合わせ窓口や、カスタマーサクセス部門の設置などがありますが、人的リソースが限られる状況では難しいかもしれません。

そのため、まずはユーザー自身で問題を解決できるように、セルフオンボーディング環境の整備を考えましょう。セルフオンボーディングとは、プロダクトとユーザーの力で問題を解決する考え方であり、分かりやすい施策としてはFAQやチャットボットの設置、使い方のヒントを表示する機能などがあります。

PLGに適したプロダクトの特徴

PLGは万能なアプローチではなく、SLGが向いているプロダクトも存在します。どのようなプロダクトがPLGに適しており、リリース当初から多くのユーザーを集め、効率的に長期契約を促すことができるのでしょうか。

PLGに適したプロダクトの特徴を3つ紹介します。

1. 直感的に使いこなせるUI

PLGでは直接的な営業や商品説明を省くため、直感的に使いこなせるUI(ユーザーインターフェース)を実装することが重要です。チュートリアルや操作ガイドを充実させても、直感的でなく不便なUIはユーザーの早期離脱につながります。

そのため、ユーザーからのフィードバックを集めるのに加えて、ツール内のユーザー動向を可視化できる「クリックヒートマップ」などのアクセス解析ツールの導入を検討しましょう。例えば、それほど利用されていない機能を特定し、仕様や配置場所を変えることができれば、ユーザーの満足度を高められる可能性があります。

また、プロダクトによってはレスポンス速度やロード時間の改善も必要になります。ユーザーが求める機能をすばやく使えるように、データに基づいたUIの改善を目指しましょう。

2. データに基づいた改善の余地がある

改善の余地がないプロダクトは、PLGならではの強みを活かせません。早い段階でユーザーからフィードバックを得ても、そのデータの活用が難しくなるためです。

例えば、軽量かつシンプルなチャットツールを開発するケースについて考えます。ユーザー動向やフィードバックを分析した結果、「送受信したファイルの検索機能」や「ビデオ通話機能」にニーズがあることが分かりました。機能自体を追加することは可能ですが、プロダクト改善によって画面遷移が増えたり読み込み速度が遅れたりすると、当初のコンセプト(軽量かつシンプル)がないがしろになってしまうリスクがあります。

一方で、改善の余地があるプロダクトについては、データに基づいた調整や修正を繰り返すことにより、継続利用や長期契約を促しやすくなります。

3. 成果実感を得られるまでが早い

ユーザーの早期離脱を防ぐには、早い段階でポジティブな体験を積ませることが重要です。業務効率化やミスの防止など、小さな成功体験を積み重ねられるプロダクトであれば、自然と長期契約につながる可能性も高まります。

具体的なアプローチとしては、テックタッチの実装があります。テックタッチとはAIなどのテクノロジーを活用し、人手を介さずにプロダクトの活用支援をする手法です。自分自身で問題を解決できる仕組みを構築することで、各ユーザーの満足度を高めることができ、結果として自社のリソースを削減する効果も見込めます。

PLGでテックタッチを実践する手法

テックタッチでユーザーの満足度を高めるには、どのようなツールを活用すると良いでしょうか。ここからは、PLGで有効と思われる具体的なアプローチを3つ紹介します。

1. ステップメールの送信

ステップメールとは、あるアクションを取ったユーザーに対して、事前に決めたシナリオ通りのメールを配信する手法です。実際にどのようなアプローチがあるのか、以下で分かりやすい例を紹介します。

・アプリをインストールしたユーザーに向けて、より便利な使い方をアドバイスする
・無料プランを1週間利用したユーザーに向けて、有料プランの訴求をする
・初回購入者に向けて、追加の学習コンテンツや機能を訴求する

ステップメールの作成では、最初にメールを送るスケジュール(ユーザーが取るアクションや時期など)を決定します。次に、ユーザーを「どの状態にしたいか?」という目的を明確にし、その目的に誘導できるような定型文を作成していきます。

プロダクトによっては、ひとり一人の顧客特性に応じたメールを送る方法も有効です。プロダクトの特性や目的を踏まえて、ユーザーに訴求しやすいメールの内容を検討しましょう。

2. チュートリアルの活用

利用方法などをまとめたチュートリアルは、手軽に実装できるテックタッチです。充実したチュートリアルを作成することにより、プロダクト自体にマーケティングや営業の機能をもたせて、ユーザーの獲得やアップセルにつなげられます。

一方で、専門用語や文量が多いチュートリアルは、ユーザーに小難しい印象を与えてしまいます。ユーザーが求めている情報や、プロダクトの利用時に迷いやすいポイントを整理し、誰が読んでも分かりやすいチュートリアルを作成しましょう。

3. AIチャットボットの導入

AIチャットボットとは、ユーザーの質問や知りたいことに対して、AIが自ら考えて回答するシステムです。単にユーザーの疑問を解決するだけではなく、プロダクトの魅力や価値を伝える仕組みにしておけば、マーケティングや営業の機能を持たせられます。

AIチャットボットの導入時には、十分な学習用データを用意することが重要です。プロダクトの特性を十分に理解し、かつユーザーの意図をきちんと汲み取れるAIにすることで、高精度な回答や複雑な質問への対応ができ、ユーザーにもっと使いたいと思ってもらうような受け答えができるように、導入前には十分なデータと学習期間を確保しましょう。

PLGの成功事例

実際にPLGで急成長を遂げたものには、どのようなプロダクトがあるのでしょうか。ここからは、代表的な成功事例を3つ紹介します。

1. HubSpot

マーケティングソフトウェアを提供するHubSpotは、個人や小規模な組織を対象に、一部の機能を無料で提供しています。また、クレジットカード情報が不要、GoogleやMicrosoftのアカウントでもログインできるなど、利用のハードルを下げる様々な工夫が見受けられます。

また、ユーザーがプロダクトの価値を実感できるように、HubSpotでは豊富な教育コンテンツを提供。ほかにも、グレードアップを検討しやすいように多様なプランを用意したり、パートナー企業を増やしてサービス連携の幅を広げたりなど、ユーザーの利便性を上げる施策に取り組んでいます。

2. Chatwork

クラウド型のビジネスチャットツールであるChatworkは、PLGとSLGの併用によって成功したプロダクトです。プロダクトの初期にはフリープランのユーザー数をKPIにし、一般的なマーケティングや展示会に着手すると同時に、ユーザーアクティビティの分析にも注力しました。

プロダクトの入り口としては、登録ユーザー数やストレージ容量などを制限した無料プランが用意されています。また、有料プランについても1ヵ月の無料期間が設けられており、ユーザーが価値を実感できるように工夫されています。

3. Canva

オンラインで使用できるグラフィックデザインアプリのCanvaも、PLGでユーザー数を伸ばしているプロダクトです。本サービスでは、一部のデザイン機能やテンプレートを無料で提供することで、ユーザーが利用するハードルを下げています。

また、目的に合わせて複数の有料プランが用意されており、Chatworkと同じく無料トライアル期間が設けられています。他にも月単位・年単位の支払いサイクルから選べたり、ユーザーの属性別(個人、チーム、教員向けなど)にプランを分けていたりなど、幅広い層にアプローチできる仕組みが整えられています。

プロダクトに合わせてPLG導入の計画を考えよう

ビジネスを成長させるには、プロダクトの特性から市場への提供方法を考えることが重要です。企業の新規事業開発では営業・マーケティングのリソースが一定量あることからSLGで進めることが多くありますが、特にSaaS分野では、PLGのほうが効果を見込めるかもしれません。

導入のメリット・デメリットを比較した上で、プロダクトに合わせたPLG導入の計画を考えてみましょう。

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