セブン&アイホールディングス
(写真=Getty Images)

セブン&アイ・ホールディングス <3382> が堅調な動きを続けている。同社の主力事業であるセブンイレブン事業が堅調に推移しているためである。

2014年3-11月期決算の営業収益は、総合スーパー(GMS)事業であるイトーヨーカ堂事業が業界全体の落ち込みもあり1兆4,871億7,400万円(0.2%増)と振るわないものの、現在では収益の柱となっているコンビニエンス事業は2兆751億9,400万円(8.6%増)と同業他社に比べ優位な事業展開を続けているのだ。

なぜ、このようにセブン&アイ・ホールディングスは同業他社に比べ優位な展開が可能なのであろうか?


物流革命を引き起こした先見力

同社は歴史的に見ても抜群の先見力をもっている。セブンイレブン事業が良い例だ。イトーヨーカ堂は、コンビニエンスストア創世記であった1970年後半から1980年代前半に現在のコンビニエンスストアの形態をいち早く取り入れ、子会社を設立した。さらに、コンビニエンスストアに対応した物流体制を確立したのである。

コンビニエンスストアの出現は物流に大きな変化をもたらした。大量の在庫を持てないコンビニエンスストアはリアルタイムの配送システムが必要である。それを実現するためには、メーカーを巻き込んだ大規模な物流改革が必要であった。

そこで、セブンイレブンは販売時点情報管理(POS)システムをいち早く採用した。更にブロークンと呼ばれる少量の製品を発送店舗ごとにまとめあげる配送方法を確立したのだ。梱り単位での発送が当たり前であったメーカーにとっては、ブロークンに対応した物流センターを作る事は、決断のいる投資であった。

しかし、リアルタイムでPOSデータが入手でき、生産計画へのフィードバックが可能になる事はメーカーにも大きなメリットを与えた。このように、現在では当たり前となったPOSなどの情報、物流体制を最初に作り上げたのがセブン&アイ・ホールディングスである。


商品開発、事業展開にみられる先見力

セブン&アイ・ホールディングスの先見力は、セブンイレブンの商品開発、販売方法などいたるところにみられる。古くはおにぎり、弁当にいち早く注目したり、最近の例では店舗で淹れたてのコーヒーを提供するセブンカフェ、ドーナッツの店頭販売への進出などである。ドーナッツの店頭販売は昨年の淹れたてコーヒーと同様、来期のセブンイレブン事業に大きく貢献するであろう。

さらに、高齢化社会に対応した、ネットスーパー事業、食事宅配事業は今後も成長を続けるはずだ。いずれの事業もセブン&アイ・ホールディングスは既に業界のリード役となっている。


今後の問題点

残された問題は、GMS事業をどう展開していくのかである。高齢化社会の到来はセブン&アイ・ホールディングスの新たな事業展開にプラスと働くであろうが、相反してGMSは足を引っ張る可能性が高い。GMS事業への対応次第で今後の業績が大きく変わるだろう。

なお、同社は4月2日に2015年2月期決算(2014年3月〜2015年2月)の発表を控えており要注目である。(ZUU online 編集部)

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