賃貸アパート
(写真=Thinkstock/Getty Images)

2015年1月より改正相続税法がスタートしたことにより、様々な相続税対策が注目されている。今回はその中でも、最もオーソドックスである「アパート経営」に関して、その節税効果とメリット・デメリットに関して見てみることにしよう。


相続対策といえばアパート経営?

相続税対策として、よくアパート経営が挙げられる。その目的は土地の「貸家建付地」と建物の「借家権による減価」という2つの減額効果を狙って、資産評価額を下げることにある。そのためアパートに限らず、土地の上に賃貸事業を営んでいれば相続対策となるのだ。

ただし、賃貸オフィスや賃貸商業施設というのは、よほどの好立地でない限り、賃貸事業そのものが成立しない。相続となると全国を対象としているため、地方でも可能な賃貸事業はアパート経営が最も多く、そのため「相続対策と言えばアパート経営」という図式が成り立っているのだ。


どれくらいの節税効果が見込めるのか

では、相続した土地の上にアパートを建てると、なぜ節税対策になるのか見ていくことにしよう。

不動産は土地と建物で構成されているが、まずは建物から見てみることにする。建物は固定資産税の建物評価額で評価される。これは新築工事費の概ね60%となるため、1億円となるアパートの評価額は6千万円となる。

さらに、アパートに借家人が居ることにより、借家権割合30%分が減額される。そのため建物価格は6千万円×70%=4.2千万円の評価額となる。

次に土地は相続税路線価での評価となり、路線価は市場価格の80%程度となるため、1億円となる土地の評価額は8,000万円となる。さらに、貸家建付地として約20%分が減額される。よって土地の価格は8,000万円×80%=6,400万円となる。

土地と建物を合わせると1億600万円となり、土地建物で2億の資産から9,400万円控除されることになる。建物を借入金で建築すれば、その分も控除され、結局6百万円が課税対象額となる。さらに200㎡までは小規模宅地等の特例を用できるため、適用部分のみ50%の減額も可能だ。