30日持つバッテリー搭載のスマホ
同社はとにかくクオリティを高めることに注力している。そのひとつの事例となっているのが30日間持続するバッテリーを搭載したフィーチャーフォンで、インドの国内市場で大きな人気を博した。
低価格ながら本質的なクオリティにこだわる同社の姿勢は、中国からの粗悪品をシャットアウトすることに成功し、大きなシェア獲得の背景となっている。
狙いはリバース・イノベーションか
インド出身のビジャイ・ゴビンダラジャンによる「リバース・イノベーション」という本が2012年に国内でも発売されベストセラーとなったが、このリバース・イノベーションとは、機能がシンプルで低価格の製品を新興国で開発し、新興国だけではなく、先進国にも事業展開する戦略のことを指す。
日本国内では10万円近いデバイス単価のiPhoneを、消費者は何の迷いもなくローンで購入しているが、新興国でのスマホの単価は100ドルから200ドルの世界になってきている。
今後こうしたアジアの新興国エリアや米国などの低所得者層を対象とした市場を見据えた時、マイクロマックスのような新興国のリーディングカンパニーの存在が、他社との差別化をはかる切り札となることが期待できる。
ソフトバンクは米国では必ずしも富裕層を対象顧客としていないスプリント・コーポレーション(Sprint Corporation)を所有するため、マイクロマックスとの連携が米国でのビジネスの原動力としても利用可能であるし、アジアを中心としてエマージングマーケットでも大きなドアオープナーとして利用できる可能性を秘めており、このあたりに今回の買収の狙いがあるのかもしれない。
スマートフォンの普及をはかるビジネスでは、既にiPhoneをセールスドライバーとする時代は終焉を迎えており、低価格で高品質なデバイスが求められる時代にシフトしてきている。(ZUU online 編集部)
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