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(写真=Thinkstock/Getty Images)

「世界一の不動産市場に成長」「外国人投資家の参入で市場活性化」といったフレーズで盛り上がる東京の不動産市場。

さらに東京オリンピックが間近に控えているとなると、どうしても投資家の目は首都圏に釘付けになりがちだが、その一方で不動産投資の上級者の中には、海外不動産に着目している者も少なくない。

海外不動産に積極的な投資家の間では、ここ数年「フィリピンの不動産は買い」という論調が目立ってきているが、どのような要因が彼らの投資意欲を高めているのだろうか?その背景を探っていきたい。


アジア圏内で常にGDP成長率上位のフィリピン

新興国の不動産を敬遠する投資家にその理由を聞くと、「新興国は経済が不安定だから」という意見が圧倒的に多い。だが、現実の経済動向を比べてみると、リーマンショックの影響を大きく受けたのは新興国のフィリピンよりも日本の方だった。

言うまでもなく日本はリーマンショックの打撃を受けて経済が長期的に停滞したが、フィリピンは最小限の影響で経済力を伸ばし続けた。

日本は新興国よりも経済が安定しているように感じられるかもしれないが、それは過去の話であり、特に人口減少時代を迎えて衰退期に入った日本が安定性を維持できるかは未知数だ。

現在、フィリピンの人口は約9000万人。日本とは対極的に若年層の割合が高いため、1億人超まで人口増加していくことは間違いない。近い将来、フィリピンが日本の人口を上回る時がやってくるかもしれない。

GDPの伸びも著しく、日本総研が2014年12月に発表した『アジア・マンスリーVol.14 No.165』では、2015年度のフィリピンの実質GDP成長率は6.5%と予測されており、日本の1%台とは大きな開きがある。

今やフィリピンは、「アジア圏内で常にGDP成長率の上位にいる国」というのが海外投資家の常識だ。フィリピンの不動産に注目する日本の投資家が買いに入る背景には、この強い経済成長力がある。


アジアの不動産投資見通しランキングでも上位に

アジア主要都市の不動産市場を詳細に分析した『Emerging Trends in Real Estate(R) Asia Pacific2015 不動産の新しい動向 アジア太平洋』によると、フィリピンのマニラは投資見通しランキングで8位につけている。端的にいえば、投資見通しイコール「買い」と解釈してよいだろう。

なおマニラよりも上位にあるのは、1位の東京をはじめジャカルタ、大阪、シドニー、メルボルン、上海、ソウルなどいずれもアジアの不動産投資対象として人気を集める都市である。

気になるのは、マニラが前年の4位から8位にランクを落としている点だが、その理由を同レポートは、「米国の金利上昇に伴って資金が流出する可能性を投資家が懸念していることの現れ」と分析している。

その一方で「BPO及び金融バックオフィスへの投資が続いていることが、引き続きマニラの人気を支えている」とも延べている。つまり、リアル経済はあくまでも好調であり、米国の金利上昇への警戒から様子見の投資家が増えているに過ぎないということだ。


東京に比べて約4分の1、割安な不動産価格が魅力

フィリピンの不動産投資の最大のメリットは、他のアジア都市と比較した場合の割安感である。東洋経済ONLINEは『セレブも熱視線、フィリピン不動産の将来性』の記事内でフィリピンの不動産の割安感に触れており、「1平方メートル辺りの単価で、香港の約7分の1、東京の約4分の1が目安」と述べている。

経済成長力、不動産価格の割安感という大きなメリットを打ち消すほどのデメリットは見当たらないが、あえて挙げるとすれば日本の不動産投資とは全く違う慣習や環境だろう。例えば、外国人の土地所有のルールは都市ごとに異なっており、保有期限のない物件と、期限が定められた物件があることなどが挙げられる。

このリスクを解消するにはフィリピンの不動産に特化した不動産会社を通して物件を購入するのが一番だ。これに加えて投資家自身がフィリピン国内の不動産ルールの基礎を学んでおく必要がある。

日本とフィリピンの不動産投資は、同じ不動産投資でも別モノと考えて検討した方がいい。フィリピンの不動産は、日本の不動産を購入する時のような感覚で「不動産会社に丸投げ」するタイプの投資家には不向きな分野であり、セミナーなどへ積極に参加するなど勉強熱心な投資家向きといえる。(ZUU online 編集部)

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