景気動向指数
(写真=Thinkstock/Getty Images)


前月の反動減を除くと基調は改善持続

内閣府が6日に発表した2月の景気動向指数を見ると、一時要因を除けば景気回復の流れが定着しつつあることがわかる。

景気変動の度合いを表すCIのうち、現状を示す一致指数は110.5で、前月から-2.8ポイントと3カ月ぶりに悪化。生産や出荷が停滞し、発表9系列のうち8つの項目がマイナスに寄与した。詳しくみてみると、鉱工業生産指数(前月比-3.4%)や耐久消費財出荷指数(同-4.3%)などが3か月ぶりに下落となった。1月は中国などの春節前の駆け込み需要で輸出が増加し、自動車や電子部品、機械設備などの生産・出荷が好調だったが、2月はその反動が出たとみられる。

ただ、こうした一時要因ではトレンドがわからない。そこで3カ月後方移動平均を見ると、消費は依然低迷中だが、生産・出荷と雇用は改善しつつあるようだ。

商業販売額(小売業の前年同月比)は昨年11月からマイナスのままだが、鉱工業指数の生産と生産財出荷が9月以降上向きを維持。有効求人倍率(除学卒)も概ね向上を持続。そのため一致指数全体でも9月からプラスであり、内閣府も景気の基調判断を「改善を示している」で据え置いた。

また、3か月前と比べて拡張した指標が全体の中でどの程度あるかを表すDIの一致指数も、9月から50を超えており、生産や出荷、雇用など幅広い分野における景気拡大がうかがえる。


過去数カ月景気に大きな変化はない

CIのうち、景気に数カ月遅れる遅行指数は0.2ポイント低下して120.3となり、3カ月続落。発表3系列のうち2つがプラスに寄与したが、消費と雇用の増大以上に法人税収の落ち込みが大きく、全体を引き下げた。

平均で見る限り、昨年4月の消費増税以降、内需が弱いままで、サービス業の生産活動が停滞している。家計消費支出(全国勤労者世帯の前年同月比)は、やはり増税以降落ち込みが目立ち、年明け以降も減少している。実質法人企業設備投資(全産業)も11月から再び縮小。第3次産業活動指数も増税の影響で振るわない。

ただ好調な輸出に向けた鉱工業の増産で雇用は拡大中。完全失業率と常用雇用指数は、足踏みしつつも改善の流れは途切れていない。そのため今年2月を除くと、遅行指数全体でも7月から上伸中だ。

DI遅行指数も11月から50超えを確保しており(2月除く)、一致指数ほどではないが改善の広がりを見せている。このように、内需不振を外需で補い雇用が伸びている点で、一致指数と類似するため、ここ数か月間景気動向に大きな変化はないといえよう。


明るい先行き見通し

CIについて、数か月先の景気を示す先行指数は105.3で、-0.2ポイントと2カ月続けて前月割れとなった。

消費者態度指数が+1.4と3カ月上昇を継続し、新設住宅着工床面積も+3.8%と2カ月ぶりに好転するなど、内需で明るさが表れた。ただ、鉱工業生産財在庫率指数が+6.1と3カ月ぶり、新規求人数(除学卒)が-3.5%と4カ月ぶりで悪化。1月の反動減で当面の生産・雇用調整を余儀なくされ、発表9系列のうち4つのマイナス寄与が全体に響いた様子だ。

それでも平均を見る限り、内需に光明が見えている。消費者態度指数は年明けから、新築住宅着工床面積も2月になり伸長。実質機械受注(船舶・電力を除く民需)と投資環境指数(製造業)ともに8月以降概ね改良が続く。それにより在庫も掃ける予測が立ち、雇用も引き続き増えそうだ。鉱工業生産財在庫率指数は年明け以降改まり、新規求人数も(2月を除き)11月以後増大。よって先行指数全体も10月で底を打ち、年明けからプラスに転換。

DI先行指数も1月からは50超となっていて、多くの分野で今後の展望が開けつつあるようだ。

現状の外需に加え、消費や投資といった内需が戻り、企業の生産活動がより活性化し、労働市場も伸びていくことでさらに需要が生まれる。こうした好循環になるかを見極めるには、その内需に関わる消費者態度指数と新設住宅着工床面積に特に着目しなければならない。(ZUU online 編集部)

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