また、インデックスファンドに負けるアクティブファンドが多い状況を見ますと、ファンドマネージャーは、インデックスに似通った運用をしている場合があります。インデックスに似通った運用をしていると、たとえばインデックスファンドが0.5%の信託報酬で、アクティブファンドが1.5%だとすると、間違いなく1%のコスト分だけ負けてしまいます。

アクティブは本当に、積極的かつ大胆にアクティブ運用をできるかがポイントです。例えば多くのファンドマネージャーがトヨタ自動車を買っているなかで、マツダや三菱自動車等を買うということは、ファンドマネージャーとしてはすごく勇気がいることです。会社側も、ファンドマネージャーが勇気をもって、他人と違うことをやっていることに評価をしてあげることが重要です。

日本はネガティブ評価が多いといわれます。成功してもあまり評価はされませんが、失敗すると思いきり批判されます。そうした評価体系ですと、ファンドマネージャーは思い切った運用ができなくなります。積極的に運用できる環境かどうかは、ポートフォリオの中身を見ると結構分かります。

ポートフォリオの中身が特徴のある銘柄が多く入っている場合は、積極的な運用を任せられているということです。「危ない橋は渡るな」と言われていると、ポートフォリオの中身はインデックスに似通ったものになります。インデックスと変わらないような運用になっているかどうかを見ることは重要です。

ポートフォリオの中身は月次報告書や運用報告書を見ればわかります。インデックスとアクティブの中身の違いなどはアドバイスを行う営業マンは意外と見ていません。

例えば月次報告書で、自分がアドバイスしているアクティブファンドのポートフォリオの上位10銘柄はどういう銘柄で、インデックスの中身とどう違うのかがわかれば、アクティブとインデックスを両方組み合わせた分散投資のアドバイスも出来ます。