都会出身者をも魅了する北陸の多様な歴史、文化
現在、さまざまなキャンペーンやプロモーションを通じて注目を集める北陸であるが、夏休みが終わり、このブームが少し落ち着くと思われる秋からはJRグループによる“北陸デスティネーションキャンペーン”が始まる。
そのキャンペーン動画で挿入曲を作曲するのが、石川県観光ブランドプロデューサーに就任した松任谷由実さんことユーミンである。ユーミンは兼ねてより“石川ファン”として知られ、「石川県は掘れば掘るほど魅力が出てくる」と話し、「石川県のことは地元の人より詳しい。リピーターのために、石川県のディープなところも紹介したい」と意気込んでいる。
金沢に赴任した大手ビールメーカーの北陸支社長は、今も金沢に、古き良き日本が色濃く残っていることに驚きを隠さなかった。古い街並みや伝統工芸は言うに及ばず、中でも彼の心をとらえたのは、金沢市内の小学校下で今も息づいている助け合いの精神だった。
「多くの日本人は東日本大震災によって“絆”の大切さを再認識したけど、金沢には当たり前のように助け合いの絆が普段の生活にあるのです」と言を強めた。
求められるのは意識改革と自発的行動
北陸新幹線開業によって多くの人々を魅了する風土に注目が集まり、地方創生において追い風状況の北陸だが、気がかりなことがないわけではない。
例えば北陸の人々は、自然や歴史、文化的魅力を備えながら、地元の長所を積極的にアピールすることに無頓着な一面もあるとされる。
地方創生は黙っていても外部の人が手助けしてくれるほど甘いものではない。都市部に集中しているヒト、モノ、カネといった経営資源を奪い合う地域間の競合は今後ますます熾烈になっていくだろう。そのような中で、北陸には、受け身ではなく自発的かつ積極的に行動を起こす意識変革が求められている。
春を連れてきた新幹線はあくまでもひとつのきっかけに過ぎず、北陸の将来的な発展を約束するものではない。北陸に限らず、地方創生の鍵を握るのはそこに暮らす人々の意識と行動なのではないだろうか。
新幹線開業によって「賽は投げられた」。北陸の真価が問われるのはこれからだ。(ZUU online 編集部)
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