アウトバウンドからインバウンドへ、ITの進化で変化するマーケティング手法

(写真=Thinkstock/Getty Images)

20世紀の高度成長期の、マーケティングはほとんどがアウトバウンドマーケティングという手法により実行されてきた。情報を発信する企業から消費者に向けた、ある意味で一方通行で、企業側の都合によりタイミングを見計らいながら、情報が伝達されてきたと言える。しかし、インターネット社会の進展とモバイル端末の普及、さらにモバイルブロードバンドの広範な普及により、マーケティングの手法はアウトバウンドからインバウンドへとシフトしている。


インバウンドマーケティングのコンセプトはHubspot創業者によるもの

このインバウンドマーケティングとは、昨年10月ニューヨーク証券取引所に上場を果たしたアメリカのHubspot社の創業者である、ブライアン・ハリガン氏とダーメッシュ・メジャー氏によって提唱されたマーケティングコンセプトであり、すでにアメリカ国内では大きく注目され、定着しつつある手法だ。

従来のアウトバウンドマーケティングにおいては、テレビCMや新聞広告、雑誌広告ラジオCMなどの消費者と接触率の高い媒体を、いかに効率的に押さえるかが重要であった。さらに、テレマーケティングやダイレクトメール、トレードショーなども、顧客への接点を広げるために積極的に利用されてきた。

一方で、インバウンドマーケティングでは、企業が見込み客を獲得するためにブログやビデオ、eBook、ソーシャルメディアを媒体とし、SEOなどを駆使した集客のための自助努力が求められる。企業により用意されたコンテンツが、いかに顧客や見込み客の目に留まるかが、もっとも重要なポイントとなるのだ。


Hubspot社とは?

前述のHubspotという会社は、このインバウンドマーケティングの統合ソフトウェアを既に世界 45カ国で 6000社以上の企業に提供している。このソフトウェアの利用で、CMSやSEO対策、ソーシャルメディア運用、プロスペクトカスタマー管理、マーケティング施策の効果測定・分析が可能となる。創業者である二人は 2004年にMITで知り合い、2006年にHubspotを設立している。当時から、既に従来のマーケティング手法が機能しないことを強く感じていた。ネット上で情報を吟味する顧客のアクティビティに合わせて、検索やソーシャルメディアをターゲットとして、それまで独立していたブログ、フェイスブック、ツイッター、SEO向けのツール類を一箇所でコントロールし、ASPとして簡単に導入できるマーケティングオートメーションツールを開発し、現在に至っている。