社員,モチベーション,やる気,

◆文:藏本雄一 (志事実現ラボ 代表・プロコーチ)

社員はなぜ思うように動いてくれないのだ…」「なぜ、外部環境は変化しているのに、 危機感を持ってくれないのだ…」 「最低限の仕事はするけど、もう少し頑張ってほしい…」

こういった不満を抱えている管理職の方は多いのではないでしょうか。

はじめまして、志事実現ラボの蔵本雄一と申します。営業マン向けに売上げアップのコーチングを提供しています。実は前職で中小企業を対象に、業績向上・良い社風作りを目的に、 企業研修の営業をしていたのですが、多くのクライアントが上記のような悩みを抱えていました。

そこで本稿では社員の方のモチベーションを引き出す、志事実現ラボ流の6つの魔法の言葉をお伝えしようと思います。


そもそも人が動く理由は何でしょうか?

元プロ野球野村監督は、 『人が動くには3つの理由がある。恐怖・利害・感情だ』と言っています。 そして、この3つの理由の中では、「恐怖という外圧的なプレッシャー」から逃れるよりは、「頭で考える利害」の方が内的動機付けとして強く働き、さらに「内側から沸き起こる個人の感情」の方がより強い作用をもつのだそうです。事実それを裏付けるように、脳科学的にも思考を司る大脳皮質よりも、本能・感情を司る大脳辺縁系の方が 影響力が高いと言われています。

こうした人間の本質を前提とした際に、モチベーションを引き出すには具体的に2つのアプローチが考えられます。一つは「社員が所属している会社に愛着をもつこと」。もう一つは「社員が今の会社にいることで自己実現が可能と思ってもらうこと」です。

社員に愛着心を持たせる秘訣に関しては、本日は割愛させて頂きます。秘訣を知りたい方はご連絡ください。もう一つの自己実現が可能な環境と思わせるコツを今日はお話させて頂きます。


社員に自社で自己実現が可能と思わせるために、貴方はどういった言葉をかけますか?

「あなたは会社でこれから先、どうなりたい?」とか訊いていませんか? 実は、これは上手くないのです。なぜか。このアプローチから入ってしまうと、『上司にとってウケが良い返答をする』『当たりさわりのない返答』を社員は取り繕うことが多いからです。

20世紀の科学者、アルベルト・アインシュタインの言葉に、 “我々の直面する重要な問題は、その問題を作った時と同じ考えのレベルで解決することはできない。” という言葉があります。何が言いたいかというと、つまり、「これから先どうしたい?(時間軸)」と「この会社で?(空間軸)」という時間と空間の感覚を変えてアプローチする必要があるのです。

具体的な6つの方面からのアプローチ方法をご紹介します。社員にはこういった言葉をかけてみてください。

1. 過去にワクワクしたり没頭したことは?

2. 過去に悔しかったことは?

3. これまでに、苦難を乗り越えて達成したことは?

4. 尊敬する人は?

5. もし制約がなかったらどんなキャリアを歩みたい?

6. これだけは絶対に嫌なキャリアや人生は?