今回は、海外進出の際に、現地の会計・法制度に適応する方法についてご紹介させて頂きます。
近年、様々なメディアで「グローバル化の必要性」が喧伝されて久しいですが、日本企業の海外進出はここ10年、確実に増加しています。日本企業による海外への新規進出件数を見ていくと、90年代から日本企業の海外進出は中国、アジアを中心に大きく増加を続けていることが分かります。
2013年のJETROの調べでは、円高修正や国内景気回復の流れにも関わらず、日本企業の海外事業展開に対する意欲は引き続き高い水準にあるとのこと。輸出の拡大に積極的な企業の割合が増加をみせている他、海外進出(新規投資、既存拠点の拡充)についても、依然として6割超の企業が拡大を志向しています。
また2012年より外務省、JICAにより「ODAを活用した中小企業等の海外支援」が開始され、日本政府による企業への海外進出サポートの取り組みも充実してきており、日本企業の海外進出は今後さらに活発になっていくと考えられます。
しかし、このような日本企業の進出の際に、大きな問題となるのが、進出先地域と日本との法律・制度の違いです。特に海外支店・子会社の設立に伴う、現地での決算および法人税申告に当たっては、十分に日本との会計・法制度面での違いを理解しておく必要があるでしょう。
まず、一般に決算及び法人税申告流れをおさらいしましょう。