日本の不動産の魅力

ところで、一つだけ魅力的な利回りが得られるマーケットを忘れていませんか?日本なんでしょうかね、やはり最後に残るのは。この国は、言語環境、税制、読みづらい為替というように外国人投資家からするとあまり近寄りたくない、と申しますか良く分からないマーケットという観点で見られています。

でも、他国のマーケットが高くなり過ぎているので、最後の最後で海外の投資家はまた日本にお金を振り分けざるを得ない環境になってきている気がします。この光景は、個人的な印象でいくと丁度2007~2008年のリーマンショック前以来の状況ではないのかな?という気がしています。

最近、日本の上場不動産会社さんを10社強訪問させていただく機会があり、みなさん総じて楽観的もしくは強気でいらっしゃいました。特にオフィスの賃料が底を打ったという表現は何度も聞きました。果たして彼らの見通しが正解なのかは分かりませんが、彼ら自身がマーケットを押し上げる有力なプレーヤーであることに間違いはありません。

じゃあ、私のような投資家はどうすればいいのか?変なレバレッジをかけて日本でマンションを買おうということは考えたくもなく(流動性のない日本のマンションは一棟といった単位で買うことのできない私には投資とは呼べません)、シンガポールでも結果として自分のバランスシートをほぼ一つのアセットで膨らましてしまう勇気もありません。

しかしながら、お金をばら撒き、低金利を恒常化させるセントラルバンカー(中央銀行)達の意図は火を見るよりも明らかです。我々にいわゆるリスク資産を買わせたいのです。

このような環境下、本気で日本の不動産株を少し買ってみようかと思案しているところです。

でも、こういったことを考えてて思うのは、金持ちと貧乏人のギャップっていうのは今後間違いなく急速に拡大し、より一層の社会問題になるだろうということです。結果としてこの社会現象がお金では解決できない非常に高くつく問題になるんでしょうね。

ではまた。




By N.S

photo credit: Ryo(りょう) via photopin cc