団塊の世代が65歳を迎え退職金の活用に注目が集まっている。男性の平均寿命も80歳を超え、退職後の人生が長くなるにつれ、老後資金の確保が悩みの種になっている人も多いだろう。今回は、老後資金の要となる退職金の上手な運用方法をご紹介しよう。


退職後はお金に「働いてもらう」ことが必要

退職後は、お金に働いてもらうことが必要だ。現在、日本は国を挙げてインフレ政策を取っており、総務省が2015年5月29日に発表した消費者物価指数は、前年同月比+0.6%となっている。

仮に物価が年1%ずつ上昇すると、25年間で1.28倍の物価上昇となる。お金も同じペースで増やしていかなければ、買えるモノ・サービスは物価上昇率の分だけ少なくなってしまう。例えば、今は100万円で自動車を買えるとしても、上記の物価上昇が25年続くと同じ車を購入するのにも128万円が必要となってくる。

仕事をしていれば、給料が上がることで物価の上昇に対応できるが、給与所得のない退職者は、自分自身の資産を増やすことで物価上昇に対応しなければならない。その面からから運用が大切になってくるのだ。