高重正彦社長
(写真=リフォーム産業新聞)

Tunnel 高重正彦社長
【Profile】
東京大学大学院工学系研究科にて、ソーシャルネットワークの数理的成長モデルを研究。イマジニア株式会社にて、キャリア公式サイト、スマホアプリ、SNSアプリの新規立ち上げを経験後、Tunnel株式会社を創業。2012年にRoomClip(ルームクリップ)をリリース。


70万枚以上の写真

「RoomClip(ルームクリップ)」は、家具、雑貨、リフォーム/リノベーション、DIYなど「家の中のモノやコトの実例写真」を、生活者自身が投稿するSNSです。70万枚以上の写真が投稿されており、国内最大の実例写真所持サービスになっています。

「家の中」は長い時間を過ごす場所で、「暮らしを良くする」ための創造的な行為が詰まっている場所です。一方で「家の中」は他の人に見てもらえない、つまりは認めてもらえない場所でもあるというミスマッチが起きています。「家の中」の創造性に、共感という形の敬意が払われる仕組みを作ることで、ミスマッチを解決しているのRoomClipです。


60万人が利用

最近では、投稿目的ではなくモノや改装イメージを探す目的で、月間60万人以上が利用するようにもなりました。

「実例写真」は前述したように「暮らしを良くしたい」というリアルな欲求を創造性で解消した結果であり、いわゆるカタログ写真と比べて、モノ選びやレイアウト決めなどに利用しやすいことが、支持につながっています。


雑誌や記事に引用

実例写真の力は、サービス外にも広がりつつあります。

まず、インテリア事業者様やリノベーション事業者様が、自社チャネルでの販促画像として実例写真を利用するケースが増えています。実例写真は生活者に「このサービス/モノを利用するとこんな生活ができるんだ!」と想像させる力を持っており、結果として事業者様のweb上のコンバージョンを通常のカタログ写真より向上させる事例も出ています。

また、出版社からは、RoomClipの実例写真と投稿者を中心に据えた雑誌が合計3冊発行されており、さらに最近流行しているキュレーションメディアでも3000記事以上でRoomClipの写真が利用されています。

実例写真は、通常の写真では作ることが難しい、共感を生む力を持っており、コンテンツとしての利用が加速しています。


特別さを信じられる社会に

「家の中」の創造性に、サービス内だけではなく社会的にも敬意が払われ、さらにサービスの外の問題を解決するという、こういった取り組みはさらに増やしていく予定です。

私どもは、このように実例写真がサービス内外で敬意が払われる仕組みを作っていくことで、私どもの役割である「日常の創造性を発見、活用する」を果たし、「誰もが自分の人生を創造的で特別であると信じられる社会」を作りたいと願っています。(提供: リフォーム産業新聞 6月9日掲載)

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