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(写真=PIXTA)

◆昨日は、原油などコモディティ価格が再び下落する中で、カナダドルや豪ドルなどコモディティ通貨の下落が目立った。対価として米ドルは上昇したが、円やユーロに対しては上昇していない。

◆ドル/円は、前日の黒田総裁の追加緩和消極発言の余韻が続き、123.57円へ続落した。但し米中古住宅販売の予想比上振れを受けたドル高を受けて、その後は一時124円台を回復した。

◆ポンドは、英BoE議事要旨でインフレ上振れリスクの高まりが指摘されたことから、利上げ開始早期化期待が高まり、上昇した。

◆NZドルは、本日早朝のRBNZ会合では市場予想通り政策金利が3.00%へ25bps引下げられ、今後の追加利下げも示唆されたが、想定ほど追加利下げに積極的ではないとの捉え方もあってNZドルショートの巻き戻しが一旦入り発表後に反発、81円台半ばから一時82.40円へ上昇して始まっている。

◆本日は、本邦6月通関貿易収支、英6月小売売上高、トルコ中銀金融政策決定、カナダ6月小売売上高、米新規失業保険申請件数および南ア準銀(SARB)金融政策決定などが予定されている。中ではSARB会合が注目で、予想中央値は25bps利上げだが据え置き予想も多く市場の見方は割れている。

昨日発表の南アCPIが予想を下振れたため利上げ見送りでランド安のリスクがやや高まっている。但しインフレ率上昇傾向の中で今後の利上げの必要性は高く、今回見送りでもランド安は限定的となりそうだ。

◆ドル円は、日米重要材料が少ない中で124円前後での方向感ない推移が続きそうだ。


昨日までの世界:対コモディティ通貨限定の米ドル高

ドル/円は、前日の黒田総裁の追加緩和消極発言の余韻が続き、東京時間に一時123.57円へ続落した。但し、米6月中古住宅販売が549万件と市場予想を上振れしたことから米利回りと共にドルが上昇したことから、一時124円台を回復した。

ユーロ/ドルは、NY時間にかけてドイツ10年債利回りの低下傾向の中でじり安となったほか、米中古住宅販売の予想比上振れを受けた米ドル高もあって、1.09ドル台半ばから一時1.0870ドルへ軟化した。但し引けにかけては再び1.09ドル台を回復しており、強い方向性に欠ける展開となった。

ユーロ/円も、NY時間入りにかけて135円台半ばから一時134.85円へ軟化した後、引けにかけては再び135円台半ばへ反発しており、結果的に横ばい圏内の動きとなった。

豪ドル/米ドルは、豪2QコアCPI(刈り込み平均と加重中央値の平均)の予想比上振れ(市場予想は前年比+2.2%、実績は+2.3%)を受けて一瞬上昇する局面があったがすぐに大幅反落し0.74ドル台前半から一時0.7370ドルへ急落し前日の反発を帳消しにした。

その後再び0.74ドル台を回復する局面も見られたが、NY時間にかけては原油などコモディティ安や米ドル高と共に反落、し0.73ドル台後半で引けている。

豪ドル/円も豪ドル/米ドル相場とほぼ同様の動きとなり、92円丁度近辺から91円台半ばへ軟化した。

ポンドは、英BoE7月分議事要旨で、据え置き決定は9対0で利上げ票はなかったが、多くの委員がインフレ上振れリスクの高まりを指摘していたことが判明しタカ派的な内容と捉えられたことから、利上げ開始早期化期待が高まり上昇、対ドルで1.55ドル台半ばから一時1.5647ドルへ、対円では192円台半ばから一時193.98円へ上昇した。

NZドルは本日早朝のRBNZ会合を控えていたこともあり、昨日は他のコモディティ通貨と共に下落していた。

RBNZ会合では市場予想通り政策金利が3.00%へ25bps引下げられ、今後の追加利下げも示唆されたが、想定ほど追加利下げに積極的ではないとの捉え方もあってNZドルショートの巻き戻しが一旦入り発表後に反発、81円台半ばから一時82.40円へ上昇して始まっている。