好配当が期待され、株価の割安感が強まっている銘柄はコレ!

最初に、予想配当利回り(年間)が高く、9月末にも中間配当を実施する予想の銘柄について調べました。スクリーニング条件は以下の通りで、全ての条件を満たす銘柄を予想配当利回り順に並べました。

(1)東証上場の3月決算銘柄(証券は除く)。
(2)最低売買金額が20万円未満。
(3)時価総額が1千億円以上。
(4)予想配当利回り(年間)が3%以上で、9月末に中間配当を実施予想の銘柄。
(5)今期経常増益見通しで、第1四半期(実績)に経常増益を確保した銘柄。
(6)予想PER20倍未満
(7)年初来高値からの下落率が10%以上。
(8)業種が重複した場合は、最も予想配当利回りの高い銘柄を掲載。

9月末に配当や株主優待の権利を確定できる銘柄としては「9月決算」銘柄もありますが、結果的に該当銘柄がありませんでした。株式市場全般にボラティリティ(価格変動の度合い)が高まっていますので、時価総額が一定水準以上の主力銘柄を対象に、PERに上限を設けて割高感の強い銘柄を除きました。また、減配リスクをなるべく避けるため、業績面での配慮も加えました。

表1:好配当利回りが予想され、割安感も強い主力銘柄

長期的には、企業業績の拡大や物価の上昇を背景に株価が上昇すると考えた場合、短期的な株価下落は投資チャンスと考えることができます。特に、配当や株主優待など、値上がり益以外の「利益」も確保して、銘柄を中長期的に保有しようとしている投資家にとっては、配当利回りアップのチャンスと捉えられます。

図1は本年の東証一部・平均予想配当利回りの推移をみたものです。株価急落前までは概ね1.5%をはさんだ水準で推移してきましたが、8/26(水)には1.7%台まで上昇しました。表2は、上記の表1で掲載した「好配当銘柄」の予想配当利回りを日経平均急落直前の8/10と株価下落後の8/27で比較したものです。予想配当利回りは0.3%~0.6%も上昇しています。

配当利回りは、一株当たり配当金額と株価によって決まります。このうち、一株当たり配当をいくらにするかの計画は、企業が定めるものですが、一般的にそう頻繁に変わるものではありません。しかし、株価は毎営業日変わるのが普通です。予想配当利回りは、株価によって毎日変わるといっても差し支えありません。従って、より高い配当利回りを目指すには、より安い株価で買うことが必要で、その意味では、今回のような株価下落も重要な投資チャンスと考えられます。

株価下落図1-2