Facebookの狙い ただ利便性向上が目的?

Facebookはまた、「ノート」が人気になれば利益を得る可能性が大きい。一つには、投稿が増えればユーザーのFacebookでの滞在時間が増える。これはつまり、需要と供給の関係から広告主は広告料をより多く支払わなくてはならなくなることを意味する(たとえFacebookが「ノート」に広告を埋め込まないとしても、ユーザーの「ノート」での滞在時間を増やすことができれば、他のウェブサイトでの投稿が減るだろう)。

くわえて、Facebookは短文の近況アップデートや写真と比べ、長文から格段と多くのユーザー情報を集めることができる。Facebookはすでに、ユーザーの「いいね!」や「シェア」、コメントや投稿にもとづき、パーソナリティーや興味に関するかなり有用な情報をある程度収集しているが、引き続き、写真や動画、テキスト文から情報を収集する能力を向上させている。だがユーザーがFacebookに直接、長文を投稿すれば、Facebookはさらに緻密なプロファイリングが可能となり、結果として広告のターゲットをより的確に設定したり、新たな収益をあげたりすることができるだろう。


Twitterも長文化

長文の再流行に目をつけているのは、Facebookだけではない。Twitterの共同創業者、エヴァン・ウィリアムズ氏およびビズ・ストーン氏は、Twitterユーザーに長めの文章を作成する機能を提供するため、ブログプラットフォームMediumを開始した。同プラットフォームはTwitterと完全に連携しており、同じような共有機能を持つ。

ごく最近、Twitterはダイレクトメッセージ機能の文字数制限を1万文字に引き上げた。なるほど確かに、Twitterは140文字制限の解除に取り組んでいるようだ。この制限は、もともとはSMS(ショートメッセージサービス)の文字数制限に由来して導入された。その後、写真および動画などのリッチコンテンツもTwitterに投稿できるようになったものの、Twitterはこうした写真やリッチコンテンツの内容をFacebookと同レベルに解析できるだけの能力を持ち合わせてはいない。 テキスト文のほうが、コンピューターにはずっと理解しやすいわけだ。

良質の内容がTwitterに直接書き込まれることもあるが、それ以上に外部サイトへのリンクが張られることのほうが多い。長文記事へのリンクをユーザーが張れば張るほど、Twitterにとってはユーザーの注目が外部サイトに移ってしまうリスクがある。たとえそのリンク先がTwitterの投稿により知られたものであったとしてもだ。これこそFacebookが避けようとしていることで、Twitterも検討すべきことだろう。

アダム・レヴィ(Adam Levy) (提供: The Motley Fool )

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