インドGDP
(写真=PIXTA)


4-6月期は前年同期比+7.0%

2015年4-6月期の実質GDP成長率(*1)は前年同期比+7.0%の上昇と、前期(同+7.5%)と市場予想(*2)(同+7.4%)を下回った。

需要項目別に見ると、個人消費の鈍化は成長率低下の要因であるが、むしろ貴重品と誤差の寄与度が半減して合計1.2%ポイントに縮小した影響が大きかった(図表1)。

内需については、個人消費が前年同期比+7.4%と高めの伸び率を記録したものの、前期の同+7.9%から低下した。一方、政府消費は同+1.2%(前期:同▲7.9%)とプラスに転じ、投資は同+4.9%(前期:+4.1%)と上昇した。輸出入については、輸出が同▲6.5%(前期:▲8.2%)、輸入が同▲5.4%(前期:同▲8.7%)とそれぞれ減少したが、マイナス幅は縮小した。

その結果、純輸出の成長率への寄与度は▲0.2%ポイントと、前期の+0.2%ポイントから減少した。実質GVA成長率は前年同期比+7.1%の上昇と、前期(同+6.1%)および市場予想2(同+6.9%)を上回った。産業別に見ると、第二次産業が実質GVA成長率を押し上げたことが分かる(図表2)。

第二次産業は前年同期比+6.5%(前期:同+5.6%)と上昇した。第二次産業では、製造業が同+7.2%(前期:同+8.4%)と低下した一方、建設業が同+6.9%(前期:同+1.4%)と上昇した。

また第一次産業は同+1.9%(前期:同▲1.4%)とプラスに転じた。一方、成長を支える第三次産業は同+8.9%(前期:同+9.2%)と小幅に低下した。

第三次産業では、行政・国防が同+2.7%(前期:同+0.1%)と上昇したが、小売・ホテル・運輸・通信業が同+12.8%(前期:同+14.1%)、金融・不動産・専門サービス業が同+8.9%(前期:同+10.2%)とそれぞれ低下した。

インド 図1-2