ギリシャや中国の件で混乱が続く世界情勢の中、英誌エコノミストの調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)により「世界で住みやすい街ランキング」が発表された。世界140都市を対象に、様々な日常生活に関わる調査事項(文化・環境・安定性・インフラ・保健医療・教育など)の評価によって作成された。

世界で最も住みやすい街はどこなのだろうか。5位から順に見ていく。

5位 アデレード (オーストラリア) - 自然と共存する街

自然と共存しながらリラックスしたスローライフを楽しめる街、アデレード。オーストラリア第5の都市にも関わらず、国内では最も物価水準や犯罪率が低い街と言われている。周囲を囲む自然のスケールの大きさは圧巻。歴史的建築物と近代的な建物が絶妙に立ち並ぶ街中は、全ての生活主要施設が中心に設置されているなど、「人と自然に優しい」工夫がなされている。

主な経済基盤は製造産業で、物価水準は首都メルボルンや最大の都市シドニーよりも低い。また研究に重点を置いた高レベルな教育システムには定評があるため、学生にも非常に住みやすい環境といえる。

5位 カルガリー (カナダ)- 高原にそびえる世界都市

麓には雄大なカナディアンロッキーがそびえ立つカナダ屈指の金融都市、カルガリー。通年、四季の移り変わりを感じながら、様々なスポーツやレジャーを楽しめる街として人気が高い。大都市の中でも治安が非常に良く、近年の著しい発展とインフラに伴い上昇傾向にあるものの、物価水準や税金率もまだまだ低め。

冬の気候の厳しさは難点といえるかもしれないが、ウィンタースポーツファンには天国のような街だと言えるだろう。

4位 トロント (カナダ)- 多様な人種が人生を謳歌する街

歴史と近代、そして様々な人種が入り混じり多様な文化に包まれる街、トロント。そんなマルチカルチャーから得られるインスピレーションは、文化・芸術・コミュニケーションという点では勿論のこと、ビジネス・経済・環境面など、幅広い意味で街全体を発展させる重要な役割を担っている。

3位に選ばれた同国のバンクーバー同様、国内最大の経済都市でもあり、 ロンドンのシンクタンク大手Z/Yen が発表した国際金融都市ランキングでは9位以内、北米では第2の金融都市に指定されるなど、確固たる経済基盤と無限のビジネスチャンスを秘めた都市としての人気も高い。

カナダ南部に位置するため、比較的穏やかで過ごしやすい気候も人気の理由だろう。