3位 バンクーバー(カナダ) - 温暖な気候と豊かな自然

雄大な自然と大都会が奏でる絶妙なハーモニー、そして治安の良さを誇るバンクーバーは、観光客や留学生、ワーキングホリデーで訪れる若者達に大人気の都市だ。周囲を海と山々に囲まれ、人の温かさを実感しながら、温暖で快適な気候を楽しむライフスタイルが、世界中で高く評価されている。

また、カナダの5大銀行が集まる国内屈指の金融センターとして機能しているほか、ゲーム産業など世界中のデジタルメディア企業が集結していることでも有名だ。比較的好調な経済、それを強化する税制政策などを導入し、 ロンドンのシンクタンク大手Z/Yen による2015年度「世界金融センター指数ランキング」では15位に浮上している。

2位 ウィーン (オーストリア) - クラシック音楽の中心地

芸術と頭脳の都と謳われるオーストリアの首都ウィーン。経済状態が安定しているため、急激な物価の値上がりなどもなく、物価水準は他の先進国と比べておおむね低め、とりわけ衣食住に関しては、懐に優しい国だといえるだろう。

それに加えて、充実した社会保障制度、比較的穏やかな気候や歴史を深く感じさせる美しい街並、人と風景の素朴さなど人気要素はたくさんある。

なお、世界最大級の調査機関マーサーのランキングでは、ウィーンが首位を獲得している。

1位 メルボルン  (オーストラリア)- 欧州の歴史が残る街

5年連続No.1の座に輝いたのはオーストラリア・ビクトリア州の首都メルボルン。高品質・高安全な食料品を低価格で100カ国以上にも輸出しているビクトリア州は、その安定した経済基盤と高レベルな生活水準で、誰もがうらやむ生活環境を提供してくれる都市として、世界中の賞賛の的だ。

政府から惜しみなく投資される補助金は、交通機関・教育・医療の向上を始め、文化・環境・観光・スポーツ・芸術などの発展に使用され、秀でたクリエイターや起業家、スポーツ選手、芸術家などを次々と生み出している。

メルボルンは「世界で最もフレンドリーな都市」「留学生が選ぶ人気都市」「オーストラリアで最も快適な大学生活を送れる都市」など、数々の「快適生活ランキング」の上位に選ばれているほか、その大スケールな経済成長力は「世界で最も起業に適した都市ランキング」や「最も優れた新興ビジネス都市ランキング」でも高く評価されている。

東京、ニューヨーク、パリ、ロンドンは?

実は、トップ5に選ばれた都市は、いずれも「住みやすい街ランキング」の上位に毎年レギュラー入りしている。共通する点は、穏やかな気候・フレンドリーな住民・自然と都会が調和した美しい街並み・安定した経済基盤・犯罪率の低さ・充実した福祉と医療制度、そして高レベルな教育システムなどだろう。またレジャースポットが充実している、様々なスポーツが楽しめるなど、エンターテイメント要素も豊富である。

ちなみに東京やニューヨークなどの大都市は、ビジネス・レジャー・観光向けの土地として知名度は確立しているものの、ライフスタイルという点では、物価や犯罪率の高さがマイナス要因になり、東京が15位、パリ29位、ロンドン55位、ニューヨーク59位という結果だった。