世界第2位の経済大国・中国で、GDPのうち60%を占めているのが大小含めて1000万件以上もある家族経営企業だ。しかしこの状態は徐々に崩壊しつつあるという。一体どういうことだろうか。
子世代の半数がハーバードなどの海外有名大学へ
北京大学の調査によると、家業を立ち上げ営んできた親世代が引退する年齢に差しかかっても子世代の80%が家業を継ぐ意思はないと考えていることが分かった。そして親世代とは著しく対照的に、子世代の88%が大学を卒業しており、うち52%がハーバード大学やロンドン・スクール・オブ・エコノミクスなどの海外の有名大学で学んでいることが明らかになった。
子世代の多くは彼らの親世代とは異なる方向へ進むことを強く望んでいる。海外で学ぶ機会も与えられた彼らは家業そのものへの興味が薄く、それよりも欧米の新しい考えや経営方式に深い熱意を抱いている。
一人っ子政策がある以上、親が頼れるのは1人
中国日報の取材に対し、北京大学光華管理学院副学部長のジン・リー氏が説明するところによると、欧米の同じような家族経営企業とは異なり、中国では過去30年の非常に大きな社会変化により、親世代と子世代の間には価値観、信念、憧れが大幅に異なるジェネレーション・ギャップが生じているのだ。こうした家業の後継問題ついては、多くの人々が将来の先行きに大きな心配を隠せないでいる。
後継問題は伝統を“厄介”と感じる子世代に限ったことではない。
たしかに、家業を立ち上げた親世代はこれまで他の1000万件以上もの家族経営企業の中で競争に揉まれ、勝たなければならなかったかもしれない。しかし、その遺産を子世代へ受け渡す時期が来る時、一人っ子政策がある以上、親にとってもたった一人の子供を頼るしか選択肢がないことを意味するのである。(ZUU online 編集部)
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