「過剰なアロマ」の危険性 国民生活センターにも相談

こうした香りづけ、過剰な「アロマブーム」もあって、柔軟剤のにおいで体調不良を訴える人も増えている。国民生活センターの調べにおいても呼吸器障害・頭痛・吐き気などを1カ月以上症状が続いているケースもあるようだ。年々相談件数も増えている。

センターへの相談事例としては、「柔軟仕上げ剤を使用し、室内干ししたところ、においがきつく、妻と2人ともせきが出るようになった。柔軟仕上げ剤を使用したタオルで顔を拭くとせきが止まらなくなった。メーカーに連絡すると、柔軟仕上げ剤を持参して医師の診察を受けるように言われたのでそのとおりにした。2人共アレルギーの反応が低かったため、原因不明とのことで、複数の薬を処方してもらった」「隣人の洗濯物のにおいがきつ過ぎて頭痛や吐き気があり、窓を開けられなく換気扇も回せない。柔軟仕上げ剤のにおいではないかと思う。医師の診察は受けていないが、家族3人全員同じような症状で今まで特定の物質にアレルギーがあると言われたことはない」といったものもあった。

香りづけの柔軟剤の有機化合物の量を測定したところ、通常の柔軟剤に比べると数倍もの結果。香りが強いほど健康不良の原因とみられる化学物質も増えるとされている。


香水も同じ 「くさい」と注意はしづらい

仕事中も隣の人の服から漂う強い柔軟剤の香りで、仕事に集中できず困っているという声も多い。これは柔軟剤に限ったことではなく、キツすぎる香水も同じことだ。においの感じ方は個人差が大きい。付けている本人には悪気はなく、むしろ「心地よい香り」と感じているから厄介だ。

実際、直接本人に指摘することも難しい。過剰な香りづけブームも、周囲への配慮があってこそ本来の心地よい香りを演出するものになる。使い側にも配慮を促す呼びかけなども欲しいものだ。

最後にほんのり香る自分で作れる柔軟剤を紹介したい。「クエン酸大さじ1」「水50cc」「アロマオイル(数滴)」「ラベンダーなど心地よい香りがするもの」をまぜると、キツすぎない、いい香りが衣類を付けられるし、環境にもやさしいので試してみてはどうだろうか。(ZUU online 編集部)

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