個人型確定拠出年金
(この記事は「マイアドバイザー」に掲載されたものです。提供: My-Adviser.jp 写真=PIXTA)

「個人型」は、税金のメリットを活かしながら個人で始められる老後資金の積立方法です。「個人型」の加入者は、2015年7月末現在で約22万7000人。年々増加していますが、まだまだこの制度を知らない人が多いようです。


「個人型」に加入できる人

現在「個人型」に加入できる人は以下の2つのうち、いずれかに該当する人です。

1:20歳~60歳までの第1号被保険者(自営業者など)で、国民年金保険料をきちんと納めている人

2:第2号被保険者のうち会社員の人(公務員ではない人)で、会社が確定拠出年金や企業年金(確定給付企業年金や厚生年金基金のこと)を実施していない人

1に該当する人は月額で68,000円を上限として自分で金額を決めて毎月積み立てることができます(国民年金基金に入っている人は個人型と合計で68,000円までとなります)。2に該当する人は月額で23,000円が上限となります。

ところで、第3号被保険者の専業主婦等や第2号のうち公務員の人は現在(2015年10月)では加入することはできません。確定拠出年金の加入対象者を拡大するよう検討もされていますが、今後の動きに注目したいところですね。


積み立てる方法

まず金融機関(運営管理機関)を決めて確定拠出年金の専用口座をつくります。そして掛金を決めて積立商品を選びます。どの金融機関で積み立てても、いくら積み立てても、どの商品を選んでも、運用益は非課税です。

1の第1号被保険者の人は、掛金を自分で指定した口座から引き去りで確定拠出年金の専用口座に毎月拠出していきます。残高不足で引き落としできなかった場合には、その月は拠出金がなかったことになります。

2の会社員の人は自分の勤務先に申し出て、勤務先の協力により給与天引きで掛金を専用口座に毎月拠出してもらうか、勤務先を介さず自分の指定した口座から引き落としにするか選択できます。

「個人型」は金融機関に対する手数料を自分で負担することになります。掛金を1万円と決めて積立てる場合、1万円から手数料が差し引かれた金額、たとえば手数料が300円の場合は9,700円が実際の積立額になります。手数料は金融機関によって異なりますので、金融機関を決めるときにチェックしましょう。