(写真=PIXTA)
子どもが生まれた時、約半数の人が学資保険に加入したというアンケート結果がある(ミキハウス子育て総研調べ) 。そもそも、「学資保険」というのはどういうもので、本当に有効な手段なのだろうか。今回は、学資保険について解説する。
学資保険とは?
学資保険は、教育にかかるお金を計画的に積み立てると同時に、子どもあるいは親に万が一のことがあった場合には保険給付がなされるという商品である。保険会社によって保障型と貯蓄型、保険料免除の有無など細かい違いがあるが、基本的な仕組みは、生存保険(ある時点で生存していた場合に保険金が支払われる保険)と死亡保険(死亡した場合に保険金が支払われる保険)の組み合わせになっている。以下、一般的な学資保険を例に紹介する。
具体的なイメージとしては、子どもが生まれてすぐに学資保険に加入し、毎月1万5000円の保険料を支払うと、高校進学時に100万円、大学進学時に200万円が支払われるというものだ。
公立と私立では金額は異なるものの、将来教育費が発生することはわかっていることなので、親の責任として早い時点から計画的にお金を準備しておくことは非常に大切なことである。その意味で、学資保険は目的が明確なので計画的に積み立てやすく教育費の確保に適している商品といえる。
預貯金のデメリット
教育費を積み立てる方法としては預貯金もあるが、学資保険とどのように違うのだろうか。預貯金は説明するまでもなく、銀行などにお金を預け、自由に引き出せるというものだ。引き出しに一定の制約のある定期預金などもあるが、銀行等が破たんしない限り、元本割れすることはない。
ただ、預貯金の場合、保険ではないので積立途中に親が死亡した場合、当然のことながら、それまで積み立てた金額しか支払われない。しかも預貯金は相続財産になるので、遺言がない限り確実に子どもに支払われるとは限らない。
また預貯金のように自由度の高いお金は、案外貯めることが難しい。目的が明確になっていない分、お金があるとつい使ってしまうのである。自由度がメリットであると同時に自由度があるが故、貯めにくいというのがデメリットになるわけである。