マイナンバーと免許証のイメージ
(写真=PIXTA)

いよいよ2015年10月から住民票を有する全ての人を対象とするマイナンバーの通知が始まった。制度の目的としては、国民の利便性の向上、行政の効率化、公平・公正な社会の実現が挙げられているが、情報の漏洩など、不安視する声も決して小さくない。ここでは、少なくともこれだけは押さえておきたい、という記事をまとめてみた。

そもそも「マイナンバー制度」とは?

本制度のうたい文句によれば、福祉などの申請の際に事前の書類取得の必要がなくなり、書類の添付が減面倒など、行政手続きが簡単になる。また、各行政機関での作業のムダが削除され、手続きがスムーズになる一方、災害時の行政支援にも役立つ。さらには、年金などの社会保障を確実に給付し、不正受給を防止。所得把握の正確性が向上し、適正・公正な課税につながるのだという。

マイナンバーは「付番」「情報連携」「本人確認」の3つの仕組みから成り立っている。まずは住民票を持つ全員に、氏名、住所、性別、生年月日の基本4情報に関連付けられた「個人番号」を付番する。他方、中堅・中小企業を含めたすべての法人には「法人番号」が付番される。これまで複数の機関の間で別々に管理されていた個人番号やそれ以外の番号を紐づけし、相互に活用する仕組みだ。

正確な付番や情報の連携、成りすまし等の犯罪を防ぐため、さらには個人が自分の個人番号の真正性を証明するために、「個人番号カード」にはマイナンバーの他、基本4情報と顔写真が掲載されることになる。

マイナンバー関連の「穴株」に注目

マイナンバー通知開始によって、事業者が従業員のマイナンバーの厳格な管理が求められることから、管理システムやセキュリティー関連への需要増が期待されている。セミナーを実施するなど、マイナンバー制度への対応に積極的な企業も注目の的。さらにマイナンバー制度の対応とともに重要視されるのがセキュリティーの問題。ネットワークセキュリティー強化システムを導入した実績を持つ企業などが、関連の「穴株」として注目されている。