楽しみを追求するとお金がかかる

では、この現状を踏まえた上でご相談者様のケースを考えて見ましょう。現在、手取り年収600万円ですが、奥様が楽しく生活しているため、貯蓄ができておりません。

このまま60歳を迎えた場合 貯金400万円+退職金1000万円 =1400万円

住宅ローンは完済だとしても60歳からの再雇用であれば70%くらいの収入になりますので手取りは420万円程度。住宅ローンの分の支払いがなくなっているので生活はできるのですがこの段階では豪華な生活をしなくともお金はたまりにくくなっています。

さて、ご主人が無事に65歳を迎え、楽しく悠々自適に暮らしましょう!とすると……1400万円では14年しか年間に1回旅行に行く生活ができません。(実際には現金が無くなる現実……。旅行してる場合ではない!となると思いますが)そして、子供には資金面で多大な迷惑をかけてしまうでしょう。

「この現実をどうですか?」と奥様に問いかけたところ「やっぱり少しは働いたほうがいいんですかね?」とおっしゃってくれました。

労働によってお金を稼ぐことも大事ですが、実は出費を減らせるメリットがあります。働くことで出費の機会が減る……というわけです。ですので、少なくとも預金残高で1000万~1500万円程度になるまでは貯蓄を頑張る方向はいかかがでしょうか?

そうすれば将来不安もなくなるでしょうし、老後も色々と旅行などにもいけます。お子様たちに資金の負担をかけなくてすむのではないでしょうか。

「楽しく生きるってお金がかかるのね~」と奥様は現実に気づいていただけました。

その通りなんです。すでに医療・介護などにおいて安心・安全に暮らすにはお金がかかる時代です。これからの日本の財政を考えればますますその傾向は強くなるでしょう。その上で楽しみを追求するとどうしても資金がかかるのが事実です。(ファイナンシャルプランナー:芳澤大輔)(提供: ライブリー 退職金と未来のお金 )

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